必死で生活していることをもっとわかってほしい

 17, 2014 05:01
 育成会の事務局といっても専門のスタッフなんているところは、県の事務局ぐらい。
 身近な市町村にある育成会のほとんどは、社会福祉協議会等で多くの事務を兼務している職員である。
 育成会の仕事にかけられる時間はおのずと限界がある。
 それを承知で各地区では育成会事務局をお願いしているのが実態である。
 そうした事務局を維持できなくなっている地区もあるのが現状だ。

 そんな問題意識から、岡知史(2010)『セルフヘルプグループ(自主グループ)の組織としての5つの問題点』という、『講演記録』を引用し続けている。
 その第24回目。

以下は、難病にかかる親の会の実情報告である。
 育成会以上に、会の維持には苦労している実態がうかがえる。



【引用はじめ】

岡知史(2010) 『セルフヘルプグループ(自主グループ)の組織としての5つの問題点』
(島根県立大学短期大学部第8回現代GPフォーラム講演会記録)
http://pweb.sophia.ac.jp/oka/papers/2010/shimane/

★ 第二世代問題

 私が調べた難病の会はね、「日本なんとか病協会」なんていう大きな名前がついていることがあるわけですね。
 そうすると、ホームページだけからみると、なんか東京の真ん中で大きなビルかなんかがあって、そのなかで、専門のスタッフが24時間、電話の対応をしてくれている、なんて思われてしまうことがあるんですってね。
 それで、夜に電話をして、「あの、お医者さんに、これこれ、こういうことを言われたんですけど、どういうことなんでしょうか」って相談をするわけですよ。
 で、その相談の電話が1時間も2時間も、ということが、よくあるわけですね。

 電話をかけてきた人は、24時間対応のコールセンターみたいなところをイメージしているわけですけど、実際は、お母さんが子どもの介護をしながら、家族のために食事をしながら、もう必死で生活しているという個人の家に電話をしているわけですよ。
 ちょっと大きな子どもを、お父さんが入浴させていると。
 でも、お風呂からあがるときには、お父さんとお母さんと二人がかかりで、さっさと身体をふいて、服を着せないといけないわけですね。
 だから、お母さんの電話中、ずっとお父さんと子どもがお風呂で待っていたりしてね。
 電話を切って、あわててお風呂場にいったら、お父さんが怒っていて「もう、いつまで電話しているんだ!いいかげんにしてくれ!」って言われてしまうわけですね。

 (続く)

【引用おわり】



 親の会の役員が電話対応に追われている姿が見える。
 相手は、相手がどういう状況かわからず、自分の問題を長々と話そうとする。
 電話を受ける役員の方も必死で生活している。
 電話をしてくる親だって、自分の子供の心配をなんとかしたくて電話する。
 互いに余裕がない。それが誤解を生ずる。あとあと、会の運営に影響することになる。
 互いの状況を分かり合える手立てが必要である。
 それが不十分のまま運営されているのが実情である。

(ケー)
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