互いに課題を共感しあうのが難しい

 27, 2014 05:30
 岡知史(2010)『セルフヘルプグループ(自主グループ)の組織としての5つの問題点』という、『講演記録』を引用している。
 その第3回目となる。
 それぞれ異なる『セルフヘルプグループ』同士が集まって、ネットワークを作れないかという試みである。
 その難しさについて再度説明している。
 グループ同士の課題を共感できないかということである。
 


【引用はじめ】

岡知史(2010) 『セルフヘルプグループ(自主グループ)の組織としての5つの問題点』
(島根県立大学短期大学部第8回現代GPフォーラム講演会記録)
http://pweb.sophia.ac.jp/oka/papers/2010/shimane/

★ ネットワークの難しさ

 じゃあ、グループどうしが、お互いの課題に共感しあうことができるかというと、これも正直いって難しかったですね。
 私は難病の子どもの親の会を長く研究の対象にしていました。
 ですので、難病の子どもの親御さんとは、いままでよくお話しをしました。
 それで、私はアルコール依存症の人たちのセルフヘルプグループにも、かかわっているので、そのアルコール依存症のグループの話を、難病の子どものお父さん、お母さんにしますとね、
 まあ、あんまり真剣に聞いてもらえないという印象を持っています。
 「だって自分で好きで酒を飲んで、アルコール依存症になったんでしょ」
 「オレたちの子どもは自分が好きで病気になったんじゃないんだよ」と。
 そんなふうに言わてしまうと、もう、こちらも何も言えないんですよね。
 まあ、実際にアルコール依存症のかたのセルフヘルプグループの集まりに出てもらってね、
 じっくりと、その体験談を聞いてもらうと、
 「好きで酒を飲んで、依存症になったんだから」なんて、
 そういう簡単な話では決してないということがわかるはずなんですが、
 なかなか、それぞれのセルフヘルプグループは、それぞれの活動とか、それぞれの生活で忙しくてですね、
 自分のいまの生活とは全く関係がない、
 たとえば、難病の子どもの親御さんが、じゃあ、アルコール依存症について勉強してみようなんていう余裕はないわけですね。
 でも、まあ、そういう知識なしで相手のことを理解しようというのも、これは難しいし、はっきり言ってほとんどできないですよね。
 じゃあ、どうすればいいんでしょう?
 セルフヘルプグループのネットワークは作りたい。
 作ったら、きっと、お互いに学びあうことは、たくさんあるでしょうね。
 でも、セルフヘルプグループというのは、物の考え方も医療専門職への態度も、行政に向かい合う姿勢も、みんな、それぞれ違うんですね。
 それからお互いの課題について、そんなに理解していないし、自分たちの生活を維持するので一生懸命で他の人の課題を理解する余裕もないわけですよ。
 さあ、どうしましょう。

 (続く)

【引用おわり】



 以上のように、セルフヘルプグループの違いだけが強調されてしまう。
 そのため、ネットワークにより互いが協力関係を構築するのが難しい。
 相互理解までいきつくことが簡単でない。
 山形県育成会は、他の団体との協力関係に力を入れているわけでない。
 同じ知的障がい者同士であっても、世代間や障がいの程度の違いで課題に差が生ずる。
 それによって、なかなか互いの理解が進まない。
 組織運営にとって、こうした問題の解消をいかに図るか。
 自分たちのことをわかってもらえないとなると、一緒に活動してもしょうがないとなる。

(ケー)

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