知的障害のある65歳以上の実態調査が必要

 19, 2014 04:47
 知的障がい者の高齢化について、以下の論文を取り上げている。
 その第16回目。
 2001年に書かれた論文だから、10年以上前のものである。
 障がい者制度改革が目まぐるしく変わってきたので、当時を先取りした論文といえる。

 引用にあたっては、著者には失礼と思ったが、趣旨を変えない程度に直している。
 次のような文章の直しをした。
 1 修飾語が多かったので、省略した部分がある。
 2 文章が長かったので、短文化した。
 3 「~と思われる」といった推測語を断定語に変えたところがある。
 4 読みやすいように一文ごと段落で区切った。

 ひょっとすると、著者にとって不本意だろう。
 それよりも、ブログ読者にとってわかりやすくしたかったからである。
 ご理解のほどを。正確性よりも、わかりやすさを優先させた。
 そういう意味で、その責は本ブロガーにある。


【引用元】
美作女子大学・美作女子大学短期大学部紀要 2001,Vol.46,1~15
知的障害者高齢化問題の新たな展開(II)
A New Development of Service Programs for Aged Persons with Intellectual Disabilities (II)
滝 本 豪 徳


【引用はじめ】

6.高齢時期への移行の問題

 中長期的に知的障害をもった65歳以上の高齢者というキーワードを軸にどのような新たな展開が予想されるか検討をしてみたい。
 まずあらためてこの人たちの実態調査が必要と思われる。
 これまでは高齢化問題自体に関して新たな問題の登場であるとして多くの実態調査がなされてきた。
 これらの調査は多くは早期老化問題を中心におおむね40歳以上の中高齢者の調査である。
 ここでさらに新たな問題として知的障害をもった65歳以上の高齢者の実態調査が必要になっている。
 先行研究として有名な今村理一らによる先駆的な老人福祉施設における精神薄弱者の実態調査研究がある。
 筆者も今村の調査研究は高く評価するが残念ながら今後の焦点になる在宅調査に関しては十分に触れられているとはいえない。
 また現在の制度改革をふまえ今後のあり方を探るという点では利用者からの聞き取りなど新たな視点を入れた調査研究が求められている。
 その意味で今後知的障害をもった65歳以上の人たちの実態調査に関して在宅調査と施設調査に分けて進める必要がある。
 施設調査では障害系施設での調査と高齢系施設に利用者が別れて支援をうけているので両方の調査が必要であろう。
 また全国レベルと各地域レベルの両方から進めていく必要がある。
 各種のレベルで実態の解明を急ぐべきであろう。
 こうした調査を進める中でひとつは40歳以上のひとたちとの比較検討が可能となる。
 またもうひとつは知的障害者療育系の援助プログラムと高齢者介護系の援助プログラムとの比較検討が可能となる。
 その意味でもこれらの調査はできれば高齢者介護の関係者と障害者療育の関係者とが共同で行うことが望ましい。

【引用おわり】



 以上は、高齢化問題に関する課題を明確にするため、さまざまな視点から調査が必要という指摘である。
 次のような視点からということだ。

 1 早期老化といった40歳以上と、65歳以上の比較検討
 2 在宅者と、施設入所者の比較検討
 3 障害系施設と、高齢系施設の比較検討
 4 療育系の援助プログラムと高齢者介護系の援助プログラムの比較検討。
    
(ケー).
関連記事

COMMENT 0

WHAT'S NEW?