知的障がい者の高齢化問題

 09, 2014 05:07
 本育成会の大きな課題の1つとして、高齢化の問題がある。
 家族の高齢化はもちろん、障がいのある本人も高齢化してきている。
 それで、年ごとに率が上がっていく現状だ。
 こうした高齢化問題を取り上げた論文を紹介する。
 今後の育成会のあり方について模索するきっかけにしたい。
 その論文は以下のとおり。
 今後、主要な内容について、引用していく。これは何回続くか分からないが、最後までお付き合いのほどを。
 その第1回目。



滝 本 豪 徳 著
知的障害者高齢化問題の新たな展開(I)
A New Development of Service Programs for Aged Persons
with Intellectual Disabilities (I)
美作女子大学・美作女子大学短期大学部紀要
 2000,Vol.45,10~18



 本論文では、知的障がい者の高齢化問題を考察する意義について次のように述べている。



【引用はじめ】

 第一に知的障害の人たちの高齢化が一層進んでいるということである。
 たとえば最近では知的障害者の入所更生施設では利用者の平均年齢が50歳をこえているところも珍しくはない。
 それにともないニーズの質という点でも後述のように著しく多様化がすすんでいる。
 その意味で,こうした基礎的な状況の変化をうけ,これまでのこの問題に対する取り組みの見直しをする時期にきていると思われる。

 第二に知的障害者の福祉的支援の方向として施設福祉から地域福祉へとシフトを変えようとしており,高齢期もその例外ではないという考えが強くなってきた。
 そこで本稿でも従来の施設に重点をおいた高齢期の知的障害者支援の枠組みをどこまで地域生活支援の枠組みに変えていけるか検討してみたい。
 それに関連して,現在,平成15年4月以降に実施予定の社会福祉構造改革についての活発な論議がなされているが,高齢化問題の側面からその点について一定の検討をしてみたい。

 第三にやはり最近の動きとして平成12年4月から実施予定の公的介護保険の導入と関係して,心身障害者の高齢化問題と高齢化社会における要介護老人への介護問題とを統合して支援のあり方を検討しようという動きがでている。
 これがいかにして可能か,また現状ではどのような問題があるか,この点も知的障害者の高齢化をめぐる今日的状況を問うことである程度明確になってくるものと思われる。

【引用おわり】



 本論文は、14年前のものである。現状とは違ったこともある。しかし、本筋ではあまり変わってないので、参考となる。
 入所施設における高齢者の増加に対してどのように取り組むか。
 地域移行が進みつつある現状において、高齢者に対する支援をどうするか。
 高齢化した障がい者を老人介護サービスと同様に扱うことの問題をどうするか。
 大づかみで言えば、こうした観点のあり方をいかにするかということになる。

(ケー)
関連記事

COMMENT 0

WHAT'S NEW?