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 国際学会におけるポスター発表の席で、韓国の大学教授が、「ゆたかカレッジ」の実践に興味を持ってくれた。
 互いに意見交換することができた。
 「ゆたかカレッジ」が福祉的制度で運営されていること。
 知的障害のある学生の学ぶ内容。
 修了証書の問題。
 学校評価のあり方。
 重視している能力。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第313回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第5章 諸外国における知的障碍者の大学進学

第4節 韓国における知的障碍者の特別支援教育  (韓国・大学教授)

 XXX:普通のカレッジとは違うのですか。

 長谷川:違います。教育の制度ではなくて、福祉の自立訓練の制度を使って、障碍者福祉サービスとしてやっています。

 XXX:ということは学生たちが学ぶのは、生活スキルだとか自立のためのことなのですね。

 長谷川:2 年間がそういった一般教養で、3、4 年生が就労支援です。これが 1、2 年生の教科で、こちら 3、4 年生の教科です。

 XXX:何らかの学位とか、何かもらえるのですか。

 長谷川:ないのですよ。ただ、公的ではない修了証書をもらえます。

 XXX:こういうのですか。

 長谷川:これは漢字検定の合格証です。

 XXX:最終的に修了証書をもらうとき、どのコースを選ぶかということは問題にならないのですか。

 長谷川:コースはひとつでみんな同じことを学んでいます。
  これは資格・検定の授業なので、英語検定、漢字検定、電卓検定、ワープロ検定なんかを勉強しています。
  韓国には資格検定はありますか。

 XXX:発達障碍の子どもたちのためのものがありますね。

 長谷川:韓国ではナザレ大学が知的障碍者を受け入れているクラスがあるということですが、日本ではまだ一ヶ所もないので進んで
  いるなと思います。

 XXX:他にもいくつかあります。しかし学位は出さないです。

 長谷川:同じですね。

 XXX:ナーセットという指標を聞かれたことはありますか。

 長谷川:知らないですね。

 XXX:アメリカのものでナーセットといいます。クオリティを評価するときの内容で学校ですね、
  それから職業を得るための経験とか、若者の成長、家族の関与、関連活動だとかそういうものですね。
  ただ、政府としては、シェルターの学校で勉強している子どもたちの質を確保しなければいけないので、これにきちっとパスしてい
 るかどうかということを調べる訳なのですね。
  オリジナルとは違うのですが、アメリカのものを韓国に合わせるように韓国用にちょっと変えたのですね。

 長谷川:学校の評価ということですね。

 XXX:プログラム単位で評価をしていって、質が悪ければそれを改善していくということですね。
  これは全国的にどこでも使われている訳ではなくて、この研究のために、私が変えて使ったということです。
  というのは、韓国の障碍児教育の内容というのが質的にあまり良くないため、改善をしなければならないということからこういうこと
 が必要だというふうに感じているわけなのですね。
  評価の対象として、項目というのはこれだけあるのですけど、韓国の場合はそのうちの 2 つとか 3 つだけしか注目していないとい
 う現実があるのですね。

 長谷川:注目しているのはどういった内容ですか。

 XXX:自己決定ですね。それから対人関係ですね。そして社会参加、この辺が重要だと私は考えますね。

 長谷川:一番問題があるのは何ですか。

 XXX:一番問題があるのは雇用ですね。

 長谷川:世界中同じですね。

 XXX:ただし、やっぱりひとりでは生きていけないわけですから、社会参加だとか対人関係というのがとても重要になると思います。

  

【引用おわり】

 韓国の大学教授と「ゆたかカレッジ」のスタッフの意見交換では、雇用と社会参加をどうするかの重要性が同意された。
 これが難しい問題として互いに認識されている。
 障害者及び社会の互いの歩み寄りこそ必要である。                       

(ケー)
 「ゆたかカレッジ」のメンバーは、オーストラリア・フリンダース大学で開催された国際学会に参加。
 ポスター発表を行った。
 「ゆたかカレッジ」の実践について、多くの参加者から注目された。
 フリンダース大学教授とは、知的障害のある学生の支援や、インクルーシブな環境について意見交換した。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第312回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第5章 諸外国における知的障碍者の大学進学

第3節 オーストラリアにおける知的障碍者の大学進学 (オーストラリア・フリンダース大学教授)

 XXX:ファンタスティック。素晴らしいですね。
  そういう学生たちに対する支援はどうなっているのですか。メンターとかそういった人はいるのですか。

 長谷川:メンターはいなくて、ほとんど支援教員がサポートします。学生同士がお互いに話し合うとかはあります。

 XXX:でもそのカレッジの ID の人は、ID でない人とどうやって交流をしているのですか。

 長谷川:そこが問題なのです。
  私たちはそこをすごく大きな問題と捉えていて、このカレッジはすべて大学のすぐ近くでやるのですね。
  例えば、カレッジ早稲田は早稲田大学から徒歩 10 分のところにありまして、そこで大学のキャンパスに行って学生食堂を利用
 したり、購買部を利用したり、体育館とかジムとかいろんな共用設備を使ったりしているのだけれども、だけど、なかなか直接的な
 交流は難しい。

 XXX:ということは物理的な施設だとかそういうものは利用しているけど、まだ学生同士の交流っていうのはそれほどうまくいってい  ないということですね。

 長谷川:その通りです。
  まあ、特定の大学のサークルとか障碍者ボランティアサークルとかあるいは障碍者教育のゼミとかとは交流するのだけど、一  般の学生とは全然ですね。

 XXX:それがこのポスタープレゼンに書かれていることなのですね。これは素晴らしいと思います。
  こうやって比較をするというのは素晴らしいと思います。

 長谷川:私たちが 2014 年にアメリカのマサチューセッツ州立大学ボストン校やレズリー大学とかに行って、2015 年にはカリフォ   ルニアに行って、それからオーストラリアのシドニー大学に行って、そして今年5月にはカナダに行ってきたんですね。

 XXX:フリンダース大学が載ってないじゃないですか。

 長谷川:次は書きます。大きな文字でバーンと書きますよ。(笑)

 XXX:これは素晴らしいと思います。この比較がとてもいいと思います。
  それぞれのところでどういうことが起こっているのかということもよくまとまっていると思いますね。わかります。
  こういう今の教育が行われているのはカナダ、アメリカ、オーストラリア、日本の国だけじゃないかと思うのですけど。

 長谷川:あと私たちが知っているのは、アイスランドとアイルランドと韓国ですね。

 XXX:じゃあまた、さらにそれらの国が加えられますね。是非日本にも行ってみたいですね。

 長谷川:是非是非来て下さい。

 XXX:それから明日、フリンダース大学での時間を楽しんでいただければと思います。

 長谷川:よろしくお願いします。明日、楽しみにしています。ありがとうございました。

  

【引用おわり】

 フリンダース大の教授からは、数か国にわたる視察に関する比較検討を評価してもらった。
 「ゆたかカレッジ」のメンバーは、米国、カナダ、オーストラリアなどを視察して、それぞれの実践を比較検討したのである。
 ここまでていねいに知的障害の高等教育を国際比較した研究はないだろう。
 さまざまな国々の大学教授たちが「素晴らしい」と盛んにほめるわけだ。
 こうしたことを踏まえて、今後の「ゆたかカレッジ」の実践の発展に期待したい。                      

(ケー)
 国際学会に参加した「ゆたかカレッジ」のスタッフは、オーストラリア・フリンダース大学教授と意見交換ができた。
 知的障害のある学生の高等教育に関してである。
 自立を促すためのソーシャルスキルを学ぶことを重視している。
 さらに、自分なりのテーマでプレゼンする機会もある。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第311回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第5章 諸外国における知的障碍者の大学進学

第3節 オーストラリアにおける知的障碍者の大学進学 (オーストラリア・フリンダース大学教授)

 長谷川:カレッジの目標は 4 つありまして、まずひとつは「折れない心をつくる」ということ、それから「生活のスキルを学ぶ」という    こと、3 つめが「青春を謳歌する」、それから「社会常識とか社会人としてのマナーとかルールを学ぶ」です。

 XXX:はい。いわゆるソーシャルスキルと呼ばれるものですね。私たちも同じです。
  自立そうしたことを含めて学びます。今、何名の学生がいますか。

 長谷川:5 つのカレッジで 120 名です。

 XXX:IDの学生たちですか。

 長谷川:そうです。全員そうです。

 XXX:素晴らしい。よくやりましたね。

 長谷川:地図で見ると東京にひとつと九州の長崎と福岡に 4 ヶ所と広範囲でやっています。

 XXX:素晴らしい。それだけの学生たちが学んでいるというのは素晴らしいですね。

 長谷川:1 年生と 2 年生が教養課程で、こういった教科を学んでいます。

 XXX:素晴らしい。

 長谷川:例えば、自主ゼミの授業では 1 年かけて学生たちが自分のテーマを決めて論文を書きます。
  で、各それぞれのカレッジでこういったプレゼンを学生がパワーポイントでするのですね。

 XXX:私たちの学生も同じようにプレゼンをやるのですよ。
  そうすると自信を持つとか、みんなの前に立つとか、そういうようなスキルも学べると同時に、そういうことができるということで
 自信を持つのですね。
  これはそれぞれの学期ひとつの教科を勉強しますので学期の終わりに必ずこのプレゼンテーションをやっているわけです。
  だから年に 2 回ですね。

 長谷川:私たちはそれぞれで予選があって 3 名の代表者が選ばれて、最後は福岡で 5 つのカレッジの代表者が発表するという
  本選を行います。

  

【引用おわり】

 「鞍手福祉会ゆたかカレッジ」のメンバーは、海外で実践されている知的障害のある学生への高等教育のあり方を視察した。
 「ゆたかカレッジ」のスタッフは、国際交流によって、より良い教育実践につなげようとしている。
 日本で不足しているインクルーシブな環境の必要性を改めて認識した。
 今後の大きな課題としている。                      

(ケー)
 アメリカペンシルバニア州にあるテンプル大学の教授と意見交換することができた。
 国際学会で行った「ゆたかカレッジ」のポスター発表に興味を持ってくれたのである。
 特に、テンプル大学では、一般の学生と知的障害者の交流が卒業後も続いている意義が述べられた。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第310回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第5章 諸外国における知的障碍者の大学進学

第2節 アメリカペンシルバニア州における知的障碍者の大学進学Ⅱ (アメリカ・テンプル大学教授)

 長谷川:一般の大学生との交流は、どんなことが行われているのですか。

 XXX:素晴らしいですよ。リサーチをするのですが、卒業した後、6 ヶ月後とか調査を行うのですが、90%の学生たちが大学で知り
  合った友だちとの友情を今も持ち続けているということです。

 長谷川:わあ、素晴らしい。

 XXX:つまり仲間がいて、あとメンターもいますね。
メンターの場合にはお金をもらって仕事としてやっているのだけれども、そうするとその人たちにとってもいいことなのでウィンウィン の関係なのですね。
  最もエキサイティングなものはほぼ 50%が普通なら会えないような普通の学生たちと友情を深めそれを維持しているということで す。
  私たちはまたカレッジの学生証を出しているので自分はこの大学の学生なのだという意識がすごく強いのですね。
  入学して 1 週間目に「僕はこの大学の学生なのだよ」というふうに思えるのですね。

 長谷川:それは素晴らしい。

 XXX:だからそれに対して、私たちは何もする必要がなかったのだけれども彼らがそういうふうに感じてくれています。

 長谷川:私たちは大学の外でやっていて、早稲田大学とかいろんな大学のすぐ近くに作っていて、大学との交流をしているけれど
  も、まだ大学の中のキャンパスに拠点を置いてないので、私たちの目標はそこなのです。

 XXX:まさにそれが本来のやり方だと思いますね。

 長谷川:ロビー活動というか政治家に働きかけるということをやっています。

 XXX:もちろんそうです。必ず必要なことですね。
  私が仕事をしている大学のこうしたこの分野での仕事を 40 年間続けているのですね。
  ですから政治家とのロビー活動もやっているので、本当なら正面玄関を通っていかなければならないのを裏の玄関からちょっと こ う入れてもらって話をするということもあるわけです。
  ちょっと用事があって来たのですけどと言うと受付とか関係者もじゃちょっと待っていてねという感じなのですね。
  だから、とっても協力的です。
  そして、そういう活動を続けることによって我々のやっているような活動が大学のごく当たり前の一部になりつつあるということなの ですね。

 長谷川:それは素晴らしい。

 XXX:あと、同じようなことをやっている大学が国内にあるわけですけれども。

 長谷川:THINK COLLEGE のプログラムとは別ですか。

 XXX:私たちは THINK COLLEGE の一部なのでメンバーとして登録しています。
  あとは、連邦政府の方から直接補助金を受けるようなことも行っているのです。

 長谷川:一昨年、THINK COLLEGE のボストンの事務所に行ってデブラハートさんにお会いしたのですよ。

 XXX:デブラさんと会ったんですね。だったら、アメリカに来たときは是非私たちのところにも来て下さい。

 長谷川:是非是非お伺いしたいです。

 XXX:また、私が日本に行く機会があればゆたかカレッジにお伺いしたいです。
  素晴らしい。今日、こうしたことをなさっているということを知ってとても嬉しく思います。

 長谷川:どうもありがとうございます。

  

【引用おわり】

 大学におけるインクルーシブな環境こそ重要である。
 学内の学生として知的障害のある学生を受け入れることによって、本人たちも大学生という誇りを持つことができる。
 「ゆたかカレッジ」でも、そうした環境づくりの途上にある。
 政治にも働きかけて、その実現に向けた取り組みに努力している。                     

(ケー)
 「ゆたかカレッジ」が国際学会でポスター発表を行った。
 それに対して米国テンプル大学の教授が感想を述べてくれた。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第309回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第5章 諸外国における知的障碍者の大学進学

第2節 アメリカペンシルバニア州における知的障碍者の大学進学Ⅱ (アメリカ・テンプル大学教授)

 XXX:テンプル大学で、米国ペンシルバニア州フィラデルフィアから来たのですけれども、ゆたかカレッジは始めて何年になるのです  か。

 長谷川:4年です。この春、やっと卒業生が3人出ました。

 XXX:おめでとうございます。

 長谷川:就職して頑張っています。

 XXX:エクセレント、すばらしい。私たちの大学は 60%は、大学を卒業した後仕事に就いています。
  10%はさらに研究を続けています。2 年間のプログラムをやっています。2 年後には 4 年制に変えるつもりです。

 長谷川:どんなことを学んでいるのですか。

 XXX:いろいろ、あらゆることです。大学には 20 のカレッジとかスクールがあります。
  普通、私たちの学生たちは、その 20 あるうちの 16 で勉強しているんです。

 長谷川:自己選択ですね。

 XXX:もちろんそうです。私たちは、パーソンセンタードでその人に合わせた計画を立てます。
  そして、4 つの原則があってまず、「学業」「職業訓練」「自立のための生活スキル」それから「社会的交流」。
  この 4 つを原則にしています。

 長谷川:私たちと一緒ですね。

 XXX:私もペーパーいただきました。素晴らしい。始めたばかりと聞いて素晴らしいなと思いました。

  

【引用おわり】

 テンプル大学を卒業した知的障害者は、6割就職している。
 残り1割は引き続き2年間のコースで勉強している。
 3割はどうしているのだろう。福祉サービスで対応しているのだろうか。
 テンプル大の学習内容は、ゆたかカレッジとほぼ同様のようだ。                    

(ケー)
 「ゆたかカレッジ」の実践に関して、国際学会でポスター発表を行った。
 その発表に対して、アメリカカンサス州の大学教授が素晴らしい実践だと感想を述べてくれた。
 知的障害者の高等教育を保障する世界最初の実践だとまで述べた。
 高い評価を得ることができた。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第308回目だ。
 
 

【引用はじめ】

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諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第5章 諸外国における知的障碍者の大学進学

第1節 アメリカカンサス州における知的障碍者の大学進学 (アメリカカンサス州・大学教授)

 XXX:(ポスターを見て)素晴らしい活動ですね。素晴らしい、大成功というか。

 長谷川:まだ日本は大学の中での受け入れがないので。

 XXX:もちろんそうだと思います。これでずいぶん大きく変わるためのきっかけ作りにはなると思うのですね。
  ゲームチェーンジャーと言いますけれども、これがあるからこそその後が大きく変わっていくという風に思います。
  だからおめでとうございます。

 長谷川:だけどまだまだハードルが高くて山の2合目ぐらいのところです。

 XXX:やっぱり一度に一歩ずつしか進めないですからね。

 長谷川:カンサスではどうなのですか。大学で知的障碍者を受け入れているのですか。

 XXX:いい質問をいただきました。軽度の障碍であれば受け入れてもらっているのです。
  けれども、ただ制度的に大学は絶対に受け入れを保障しますというようなところはないと思うんですね。
  だからこういうような大学は、ある意味世界最初のものかもしれないですね。
 
  

【引用おわり】

 鞍手ゆたか福祉会の「ゆたかカレッジ」の実践は、世界最初のものかもしれないという評価を得た。
 国際学会における評価である。
 インクルーシブな内容としては、まだ不十分という認識ではある。
 それでも、それに1歩も2歩も近づく実践であることは確か。
 今をスタートとして、さらに進歩発展をめざした取り組みを続けることである。                   

(ケー)
 「鞍手ゆたか福祉会」の実践について国際学会においてポスター発表を行った。
 日本の知的障害のある学生に対する高等教育の実現の基礎研究である。
 「ゆたかカレッジの実践」及び「知的障害者の大学受け入れの国際比較」に関する2つの発表を行った。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第307回目だ。
 
 

【引用はじめ】

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諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第5章 諸外国における知的障碍者の大学進学

はじめに

 2016 年 8 月にオーストラリアのメルボルンで開催された第 15 回国際知的・発達障碍学会(IASSIDD)において、鞍手ゆたか福祉会は2つのポスター発表を行った。
 ポスター発表のテーマは、「ゆたかカレッジの実践と知的障碍者の高等教育保障の意義」と「知的障碍者の大学受け入れの国際比較(米国・カナダ・豪州・日本)」である。
 前者は、当法人の生活介護や就労継続B型事業所などの福祉作業所に所属する知的障碍者とゆたかカレッジに所属する知的障碍者との成長度、満足度のアンケート調査に基づいた比較である。
 この調査研究のねらいは、青年期に知的障碍者が学ぶ機会を得ることにより、当事者たちがどのような変化を遂げているのかを明らかにすると共に、その結果をふまえ今後わが国において、知的障碍者の高等教育保障を実現していくための意義と目的を明確にすることである。
 一方後者は、これまで視察してきた 3 ヶ国の調査研究の整理を試みている。
 その中で、ゆたかカレッジの立ち位置や国際的な視点での到達レベルを明らかにすることを目的とした。
 今回、初めての試みとなったポスター発表では、視察参加者でプロジェクトチームを作り、半年間にわたり調査研究を行って作成した。
 
  

【引用おわり】

 国際学会まで出かけて「ゆたかカレッジ」に関する内容を発表した、
 福祉法人としては、本当に意欲的である。
 自分たちの実践を世界の専門家から見てもらい、比較検討しようという試みである。
 こうした本気度を見せられると、きっと知的障害者の高等教育受け入れも可能になるのではないか。
 「ゆたかカレッジ」がますます発展するんじゃないか。
 いろんな課題に果敢に挑戦しているのだから。                   

(ケー)
 韓国ナザレ大学は、知的障害者を正式に受け入れてきた世界唯一の大学である。
 知的障害のある学生にも受講単位を取ることによって、大学卒業資格が正式に授与される。
 「ゆたかカレッジ」の視察団は授業や学内生活に意欲的に取り組んでいる知的障害のある学生たちを目撃した。
 また、「ゆたかカレッジ」の実践も間違ってないことを再認識することができた。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第306回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第4章 韓国における知的障碍者の大学進学

おわりに

(4) 今後に向けて

 今回の視察研修で、とても貴重な経験をさせていただいた。
 知的障碍者を正式に受け入れ、大学卒業の資格を取得できる世界唯一の大学を見させていただき、このような大学が世界中にあることがあたり前になればいいのにと強く感じた。
 リハビリ自立学科の授業の見学では、学生の意欲的に学ぶ姿が強く印象に残った。
 先生の言葉に対し、「はい」と返事をしながら授業を受ける姿を見て、勉強できることの嬉しさや学びたいという強い思いが伝わってきた。
 また、ゆたかカレッジでの「労働」や「職能開発」などと同じような内容の授業をされており、座学以外にもロールプレイングなど実践的な授業もあるとのことで、似ている部分をたくさん感じた。
 そして、私たちがしていることは間違っていないということも感じることができた。
 今回の研修で、たくさんのことを感じることができたが、その中でも特に2つのことを考えさせられた。
 ひとつめは、環境が整っていることが大切だということだ。
 学生が学びやすく過ごしやすい環境を作っていくことが大切だということを改めて感じることができた。
 寄宿舎がすぐそばにあり、支援ができる環境が整っていることがとても大きいと思う。
 補助工学センターでは、様々な障碍や特性に応じたたくさんの機器が準備されていた。
 大学内にこのようなセンターがあることで、障碍のある学生は、とても心強いだろうし、また、自己負担も1割程度でいいということに驚いた。
 個人の障碍や特性に応じた機器があるのとないのとでは、学びに大きく差が出ると思う。
 私自身、今後も学生一人ひとりにあった支援を心がけ、自分ができる精一杯の環境整備や教材準備をしていきたい。
 ふたつめは、障碍のある人もない人も一緒に生活をすることで、お互いにいい影響があるということだ。
 一緒に生活をすることで、障碍者に対する偏見もなくなるであろうし、関わり方も身につくだろう。
 また、障碍者の多くにコミュニケーションスキルのニーズがあると思うが、このニーズも少しずつ克服できるのではないだろうか。
 また、障碍のある学生も一般学生と同じ試験を受けたり、レポートを書いたりしているという話を聞いて、障碍学生と一般学生を区別しないという点が素晴らしいと感じた。
 障碍学生と一般学生を平等に見ていることもまた、障碍学生と一般学生のいい関係を築くひとつではないだろうか。
 ゆたかカレッジでは、今後も大学生との交流を大切にしていき、大学校舎内での授業を受けられる機会が増えたらと考える。
 今回の視察研修で学んだこと・感じたことを今後の支援につなげていきたい。
 (カレッジ久留米・原田)

  

【引用おわり】

 高等教育におけるインクルーシブ教育は、日本でも実践できるはず。
 「ゆたかカレッジ」のスタッフは、ナザレ大学の実践を見て思った。
 そうした目標に向けて今後取り組む課題は多い。
 少しずつ課題解決に向けての取り組むを行わなければならない。                  

(ケー)
 青年期における障害受容は難しい。
 「就労・自立」に向けて、しっかりと障害受容ができる必要がある。
 自分にとっての弱さを見つめ、さらに強さを知ってこそ自立につながる。
 職場において、そうしたことを訴えられることが重要だ。
 ナザレ大学における実践も参考にして今後取り組む必要がある。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第305回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第4章 韓国における知的障碍者の大学進学

おわりに

(3) 学生の障碍受容

 学生の障碍受容においては、ゆたかカレッジで過ごす 4 年間のなかでぶつかる問題である。
 (特に知的能力が高い軽度の学生はなおさらである。 )
 ゆたかカレッジでの活動の先に、「就労・自立」を見据えているからである。
 障碍受容ができるということは、ありのままの自分を見つめることであり、自立への一歩につながる。
 しかし若干 18 歳から 20 代前半のゆたかカレッジでの学生の障碍受容は、難しい問題である。
 その背景には、日本における「障碍者」の認識が、差別的要素をいまだはらんでいるからだと考えられる。
 学生の障碍受容について、質問することができた。
 ナザレ大学でも、障碍受容は必要であるという認識であった。
 1、2 年生の時にはショックが大きいことが予想されるため徐々に進めていく。
 3、4 年生になると障碍受容に向けて、しっかりとサポートしていくとのことであった。
 障碍受容が進むことにより、自分のできないこと(むずかしいこと)や、支援してほしいことを伝えられるようになるからである。
 さらに、こうしたらできるなどのできること(強み)も伝えられるのである。
 その結果、自身に合った就労内容を選べ、継続した就労の実現を目指せるのではないか。
 深く共感したと同時に、障碍受容についての取り組みをゆたかカレッジでも進めていく必要があると感じた。
 もちろん、慎重に進めるべき課題である。
 今現在の「ヘルスケア」の授業でも取り組んでいるが、この内容を具体的に精査し、よりよい学習機会の提供に繋げたいと思う。
 就労にむけての「SST」や、就労サポーターによる一貫した支援の中にも取り入れたい内容である。

  

【引用おわり】

 障害のある本人にふさわしい職業選択が大事である。
 それには、自らの障害を受容できるようにしなければならない。
 在籍4年間において、段階的に障害受容を学ぶような仕組みを構築することである。                 

(ケー)
 ナザレ大学には、知的障害のある学生が普通にいる。
 こうした光景は日本にはない。
 日本の知的障害のある学生も本当の大学に行きたいというニーズがある。
 日本ではそれが実現できていない。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第304回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
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長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第4章 韓国における知的障碍者の大学進学

おわりに

(2) ナザレ大学学生との、交流を通して

 昼食交流会では、ナザレ大学学生の姿を近くで拝見することができた。
 障碍がある学生が、にこやかにそして少しはにかみながら、コーヒーをふるまってくださった。
 昼食後には学生と少しではあるが交流することができた。
 日本と韓国の歌手についての話をした。
 私の話すつたない韓国語にもしっかりと耳を傾けて、頷いたり、話したりして下さった。
 ゆたかカレッジの概要説明では、スライドを見つめ、通訳のことばをしっかりと受け止め ている様子がみられた。
 その交流の中での気付きが 2 点ある。
 一点目は、知的障碍がある方の進学率が 0.4 パーセントということに、驚いていたということだ。
 ナザレ大学学生にとって、日本における知的障碍がある方の高等教育が保障されていないことは、声をあげるほどの驚きであった。
 ナザレ大学では、知的に障碍がある学生がいることは「普通」により近い感覚であるといえる。
 日本においても、障碍がある学生が「普通」に大学で学べる場づくりをしたい。
 ゆたかカレッジの支援教員として、その使命を強く感じたできごとであった。
 二つ目は、学生の表情がとても明るいということである。
 ナザレ大学が居場所として機能し、分かりあえる仲間がいる。
 学びたい思いが実現できる。
 その充実感からであろうか。
 ゆたかカレッジで勤務して、数回耳にした言葉がある。
 「本当の大学に行きたかった。」ニーズがそこにあるのである。
 ニーズがあるからには可能な限り環境の整備をし、ニーズに応える必要がある。
 障害者差別解消法が施行されたことからもそれがいえる。
 ゆたかカレッジの目指す道は間違っていないと、ナザレ大学の学生の姿を見て確信した。

  

【引用おわり】

 日本でもナザレ大学のように知的障害のある学生を受け入れる大学を実現したい。
 その先鞭をつけようとしているのが、「ゆたかカレッジ」である。
 今は「福祉型大学」と称している。
 インクルーシブな環境が整備がされていないので。
 障害のない学生とともに学べるシステムをどのようにどうしていくのか。
 その実現に向けた取り組みが必要である。                 

(ケー)

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