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 韓国ナザレ大学自立学科は知的障害のある学生を受け入れている。
 知的障害のある学生を受け入れている韓国唯一の大学だ。
 入学倍率も高い。
 障害のある当事者や家族からも期待されている。
 鞍手ゆたか福祉会の視察団は、その大学の実情調査に出かけた。
 「勤務マナー」に関する授業参観の報告である。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第257回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第4章 韓国における知的障碍者の大学進学

第2節 リハビリテーション自立学科授業の参観

 <勤務マナーについて以下の項目が提示された>

・退勤の準備は勤務時間が終わってからする。次の日の業務を円滑に進められるために一日の片付けをきちんとする。
・机の上は綺麗に整理整頓して事務用品、備品、書類などを定められたところに置く。
・上司、先輩、仲間はもちろんのこと、後輩にも退社のあいさつを欠かさずにすること。
・事務所から最後に退社する人は、電気やパソコンの電源をきちんと切ってから退社する。
・他の仲間より先に退勤するときには、残っている仲間に挨拶してから事務所をでる。
・仕事は積極的に習う姿勢を持つこと。素直で正しい姿勢で習う。業務について理解できない時には、分かるまで積極的な姿勢で聞くこと。間違いは恐れずに積極的な姿勢で聞く。失敗があってもくじけることなく頑張れば成功する。
・習った職務はもう一度確認して繰り返して練習する。
・自分の能力を最大限発揮するときには自分に与えられた仕事に自信を持つこと。自信がないと全てのことはうまくいかない。自身が一番大切、次に仕事にプライドを持つ。
・仕事に責任感を持つこと。最後まで自分に与えられた仕事をやり遂げる責任感を持って頑張ること。
・サラリーマンとして持つべき 4 つの管理は…、
 ①時間管理、次は
 ②健康管理。肥満になると健康に悪い。仕事の邪魔にもなる。仕事は何歳までできますか?会社に入社して大変なことがあってもすぐに諦めたり、くじけてはいけない。一つの同じ会社で頑張る。うまく仕事ができるために健康管理が必要。
 ③次は対人関係。出社して暗い表情や怖い顔をすると誰も近づかないから、いつも明るい表情で柔らかい言葉使いで仕事をする。社長や部長などの上司との関係も大事だが同じ仕事をしている仲間との関係が特に重要。最後が
 ④金銭管理。お金を使うときは、ちゃんと計画を立てて節約をするスケジュールを組んで金銭管理をしてください。お金を持つと悪い人間が近づくこともある。保護者がいつまでも金銭管理をすることはできないので、自分で金銭管理ができるように準備をする。
 ①時間管理、②健康管理、③対人関係、④金銭管理肝に銘じてください。知っていても、行動に移さないと意味がありません。実践して生活することが大切。
・PCのワード作業にも慣れてください。
・給料と国民年金の違いはなんですか?給料から一定額を貯めて国民年金に出せばまとまったお金がもらえる。国民保険、健康保険とかいろんな種類がある。仕事中にケガをしたときは災害保険などがある。ほとんどの会社は 4 大保険を守っている。給料は毎月もらっている。年金は退職の時にまとめてもらいます。何かあった時の補償になる。
・文書、書類でわからないことがあれば、先輩が優しく教えてくれる。まずは、こちらがマナーとかを守って優 しい態度をとること。

 

【引用おわり】

 以上のように、「勤務マナー」に関する内容がアトランダムに提示された。
 実際、どのようにその項目が提示されたのかこれだけでは分からない。
 あまりにられつ過ぎる。
 これではどうみても多過ぎて、障害のある学生が理解できるとは思えない。
 もっと絞って焦点化した内容をていねいに提示すべき。
 今後、時間かけてゆっくりと体験をまじえて実施する準備段階なのかもしれないが。             

(ケー)
 韓国ナザレ大学自立学科における授業参観の様子を紹介している。
 『サラリーマンの勤務マナーと姿勢』という授業だ。
 たくさんの項目が提示された。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第256回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第4章 韓国における知的障碍者の大学進学

第2節 リハビリテーション自立学科授業の参観

 授業開始。
 プロジェクターの文を読み上げる 生徒 18 名。
 1名は教授の横にいる。
 午前中は、パソコンの実習をしましたけど、今からは『サラリーマンの勤務マナーと姿勢』を勉強します。
 サラリーマンの会社での生活は大切ですけど、仲間と上司と後輩たちとの関係とか勤務姿勢とか学校には学校の規定があるように会社にも会社のルールがあります。
 学校で悪いことをしたら罰があるのと同じように、社会でもルールを違反したら罰があります。

<勤務マナーは以下のとおり>

・勤務中に個人的な電話や雑談をしていけない。
・仕事中には自分の使っている事務用品とかオフィス用品は元の位置に戻す。
・仕事中はスマホなど関係ないことをしてはならない。
・決められた時間を遵守しなければならない。
・職場の上司から与えられた業務とかは早めに終了し提出した方がよい。
・業務に関連した文章の整理、分類、保管などは滞らないように。
・与えられた仕事はその都度適当な時間を利用して必ず終えること。
・出社するときは、業務時間 5 分か 10 分位前に早めに到着して、周りと机の上を整理整頓して一日の仕事の準
備を行う。
・遅刻すれば周りに迷惑になるので慎むこと。
・事務室に入ったら笑顔で上司や仲間に先にあいさつをします。仕事中は、いつも明るい表情をする。
・会社の仲間はいろんな性格の人たちがいるので、明るい表情で自分から先に近づいて話しかけてください。
・事情があって、欠勤や遅刻をする場合は上司に素直に理由を説明して報告する。何も言わずに密かに席に着い
たらいけない。

 

【引用おわり】

 勤務マナーについて、何項目も羅列的に提示された授業だったのだろうか。
 ひとつずつどんなことか、理解できる手立てがとれていただろうか。
 授業としてはそうした手立てこそ重要である。
 知的障害のある学生にとっては、言葉だけの提示では理解できないから。
 わかりやすく各項目を提示できていたのだろうか。
 そのあたりをもっと知りたい。             

(ケー)
 ナザレ大学自立学科は韓国唯一の知的障害者が学ぶ正式な学科。
 入学の競争倍率は4.8倍にもなる。
 人気の学科である。
 鞍手ゆたか福祉会の視察団の視察報告である。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第255回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第4章 韓国における知的障碍者の大学進学

第2節 リハビリテーション自立学科授業の参観

 授業タイトルは『サラリーマンの礼儀マナーと姿勢』です。
 長谷川理事長のあいさつから始めます。

 理事長:私たちは日本から 1 2 名でやってまいりました。
 九州の福岡、京都、東京から来ました。
 私たちの仕事は、皆さんのナザレ大学のような学びの場を作ることを目指して、それを目標にここのモデルを勉強しにきました。
 今日も支援教員が来ているのですが 120 名の学生たちと一緒に勉強しています。
 ただ、私たちは大学の中ではなくて、外で行っているのが日本の現状です。
 今日は皆さんからたくさんのことを学びたいと思っていますのでよろしくお願いします。

 キム教授:知的障碍の学生が主ですけど、その中で一番軽度の学生たちが主です。
 入学の競争率は 4.8 倍。
 結構高い方です。
 定員 25 人に対し、120 名以上が志願する学科です。
 韓国国内で唯一の正式の学科です。
 保護者の関心も高いです。
 まだ発展中の学科です。

 

【引用おわり】

 ナザレ大学自立学科は障害のある当事者はもちろん、保護者からも注目されている。
 韓国国中の関係者にとって注目の的と言っていい。
 入学競争倍率からみてそう言える。
 大学内に知的障害者が学ぶ場を設けている。
 学内に正式な学科として設立している。
 日本では考えられないことである。
 どんな経緯で設立されたのかこの視察で明らかにしたい。            

(ケー)
 韓国ナザレ大学自立学科の視察を実施した。
 知的障害者のための学科である。
 韓国でも知的障害者が学ぶ唯一の学科なのだ。
 どんなことが行われているのか。
 興味ある内容だ。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第254回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第4章 韓国における知的障碍者の大学進学

第1節 オリエンテーション(自己紹介・挨拶)

 この休憩室は、非障碍学生と障碍学生が自然に付き合える場所です。
 元々廊下を改築して休憩室を作りました。
 遠いところようこそいらっしゃいました。
 今日の授業のテーマは『サラリーマンの礼儀マナーについて』です。
 皆さんが来られる2時間前からパソコンの実習をしていました。

 リハビリ自立学科は、韓国国内唯一の知的障碍者のための正式な学科です。
 神戸大学と正式に交流をしています。

私はこの大学に赴任して 6 年目になります。
 日本の高齢障碍者雇用公団で頭文字「GED」というのを知っていますか?
 高齢者や障碍者を雇用させるための専門機関です。
 日本でも障碍者雇用率はあると思いますが、障碍者たちを雇用させる機関です。
 元々は韓国の障碍者雇用公団の理事長出身です。
 公団の理事長を経てこの学校にきました。
 韓国国内で、障碍者雇用関連のプロです。

 今日の授業見学は 30 分位を予定しています。
 その後の時間は気になるところがありましたらご質問ください。

 

【引用おわり】

 ナザレ大学自立学科のことを説明してくれるスタッフは障害者雇用を専門にしてきた人である。
 そうしたスタッフがトップにいるということは、障害者雇用につながる内容を中心にしているのだ。 
 障害者の自立には、雇用を中心にすえているのだろう。
 参観する授業のテーマも『サラリーマンの礼儀マナーについて』である。           

(ケー)
 韓国「ナザレ大学」には、知的障害者のための「リハビリテーション自立学科」が設置されている。
 「鞍手ゆたか福祉会」のスタッフをはじめとする研究チームが、「ナザレ大学」の実情を知るため視察に出かけた。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第253回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第3章 オーストラリアにおける知的障碍者の高等教育保障

第9節 フリンダース大学視察

第4章 韓国における知的障碍者の大学進学

はじめに

 韓国のナザレ大学は知的障碍者を対象とした正式な学科を設置しておりその名称は、「リハビリテーション自立学科」という。
 リハビリテーション自立学科は日本の神戸大学と研究交流しており、そこでの取り組みは、神戸大学の研究者により論文等で日本にも紹介されている。

 これまでアメリカ、カナダ、オーストラリアにおける知的障碍者を受け入れている大学を多数視察してきたが、それらはいずれも大学の正式な学科ではなく、聴講生制度や生涯学習制度の枠組みを活用した学びの場の提供であった。
 ナザレ大学は、それらとは全く異なる本格的な知的障碍者に対する高等教育の場となっている点が非常に特徴的である。

 そこで今回は、神戸大学大学院の渡辺昭男教授、津田英二教授らに私たちの視察希望の趣旨を伝え、ナザレ大学への私たちの橋渡しをお願いしたところ快くご協力をしてくださり、今回の視察が実現した。
 ナザレ大学視察は、2016 年 11 月 3 日(木)の午前 11 時から午後 7 時半までと長時間にわたって行われた。
 今 回の視察団は、鞍手ゆたか福祉会より職員 9 名と福岡女学院大学の猪狩恵美子教授、東邦大学の坂本なほ子准教授、(株)クリエイツかもがわの田島英二社長の 12 名である。

 一方ナザレ大学において私たちの受け入れに対応して下さったのが、リム・スンアン総長、チェ・ドゥクジン教養学部教授、キム・ソンギュリハビリ自立学科学部長、ユ・ザングスン障碍学生支援センターセンター長、ウ ・ジュヒュン自立生活支援センターセンター長、ソン・ビョチャン補助工学センターセンター長らである。
 本章では、今回の視察の内容についてよりわかりやすく記述するため、ナザレ大学の教授陣の話を加工を加えずに紹介する。

 

【引用おわり】

 「鞍手ゆたか福祉会」の視察団を「ナザレ大学」も積極的に受け入れてくれた。
 「リハビリテーション自立学科」の主要メンバーが対応してくれた。
 そこでのやりとりが次回以降紹介する。           

(ケー)
 ゆたかカレッジの研究チームは、オーストラリアの知的障害者に対する高等教育を視察して、日本のあり方を考えた。
 日本の高等教育機関におけるインクルーシブ教育の実現である。
 特別支援学校高等部卒業生の教育的ニーズをかなえる必要がある。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第252回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第3章 オーストラリアにおける知的障碍者の高等教育保障

第9節 フリンダース大学視察

おわりに

 日本の大学においては、知的障碍者の受け入れはほとんど行われていない。しかし多くの研究者がこの分野、このプロジェクトに興味や関心を持っている。
 今後は、大学との協力関係を密にし、大学内にカレッジを設立し、各専門分野との協力を高め研究、実践を重ねることで「ゆたかカレッジ」がイニシャティブをとり日本の知的障碍者の高等教育を提供できる場、障碍をもった方々の新たな道、希望の道として広めていく責任がある。
 今回の調査で学んだこと感じたことを支援教員と共有し、学習環境をさらに充実させ、目の前の学生がレジリエンスと自信を身につける教育を提供していきたい。

 今回のシドニー大学・フリンダース大学訪問を通じて、我々「ゆたかカレッジ」研究チームは、日本においても、知的障碍者の高等教育保障を早急に実現すべきであることを再認識した。
 昨年 1 月、わが国は、障害者権利条約を批准した。
 そして、来年 4 月には、その具体化のための国内法として、障害者差別解消法が施行される。
 障害者権利条約に規定された「合理的配慮」とは、障碍者一人ひとりが必要とすることへの対応である。
 障碍者が合理的配慮を求めた場合、その要求は広く一般の人に法的拘束力を持つとされる。
 特別支援学校高等部卒業後「もっと学びたい」「もっと自信をつけて社会に出たい」「青春を謳歌したい」という障碍者の教育ニーズに対し、障碍を理由にその機会を保障しないことは、合理的配慮の視点からも認められない時代が到来した。

 私たちは、今後も、世界の先進的な知的障碍者高等教育のシステムや実践に学びながら、当法人が運営する福祉型大学「カレッジ」においてそれらのニーズの実現を図るとともに、日本の高等教育機関が知的障碍者を排除することなく、一日も早くインクルーシブな教育を推進する時代が訪れるよう、今後も最大限の努力を行っていきたい。

 

【引用おわり】

 ゆたかカレッジの実践が、一般の高等教育機関において実現できるにはどのようなアプローチが必要か。
 当事者を含めて、関係者の声をまとめることである。
 教育や福祉系大学などが率先して受け入れて実践してもらいたい。
 筑波大や東大などの障害者に関する研究機関のある大学などが実験的実践を試みる。
 もっともっと多くの理解者を増やすことである。
 政治家へのアプローチも重要だ。
 ゆたかカレッジという民間団体の実践の意義をさらに広めなければならない。          

(ケー)
 ゆたかカレッジの実践は、世界的レベルから見て遜色ない。
 海外の様々な実態を視察して実感している。
 もちろん、海外から学ぶことも多かった。
 それについては、大いに取り入れる必要がある。
 そうしたことを踏まえて、さらにより良い実践をカレッジとしては行わなければならない。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第251回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第3章 オーストラリアにおける知的障碍者の高等教育保障

第9節 フリンダース大学視察

おわりに

 今回は視察調査という形で、知的障碍者にとっての大学教育の意義、その実施体制などについて学ぶことができた。
 実際に大学のキャンパスに足を踏み入れ、関係者や当事者と出会い、直接話を聞くことによって感じることは、他のどんな方法より得るものが大きいことをあらためて感じた。
 しかし、我々は、時間的にも財政的にも常に現地に出向いて調査できるわけではない。
 視察調査で学んだことを最大限生かしながら、今できる方法は何か、その方法で何を得られるか、学生たちに何が提供できるか、どのようなプロセスでそれらを実現させていくべきかなどについて整理し、優先的に行うべきことを判断して日常の研修を充実させていくことが必要である。

 しかし、2 年間で 10 人という学生数はオーストラリアの知的障碍者の人口からして非常に少ない。
 今後多くの知的障碍者が大学で学べる体制を整えるにはまだまだ課題があると予測される。
 一部の知的レベルの高い学生だけでなく、どんなに重い知的障碍者であってもサポートできる教育体制というのは統合教育だけでは難しいと考えられる。
 その点において、「ゆたかカレッジ」は重度から軽度まで学びたいと思う知的障碍者を積極的に受け入れ、社会に出るまでにさらなる学びを通して“自信”を身につける場所となっている。
 我々の目標は、学生たちに「レジリエンス」(くじけない心)と「自信」を身につけさせて社会に送り出すことである。
 残念ながら、現段階において、我々「ゆたかカレッジ」は、大学における研究チームも、研究予算も持ち合わせていない。
 したがって、現場の支援教員による試行錯誤と互いの切磋琢磨による教育実践研究がカギである。
 その役割の重要性と、世界から見てどれだけ我々が素晴らしく意義深いことを行っているのかを改めて感じることができた。

 

【引用おわり】

 ゆたかカレッジは、大学との共同研究などを望んでいる。
 カレッジとしての成果について、エビデンスを示すことが必要である。
 大学の研究機関などによる客観的なデータが有効である。
 こうしたことがあれば世の中にさらにアッピールできるようになる。         

(ケー)
 フリンダース大学とゆたかカレッジが交流したことは意義深い。
 大学におけるインクルーシブ教育のあり方について意見交換できた。
 それぞれの異なるアプローチも大いに参考になった。
 お互いがあらたな実践に取り入れてみることも重要である。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第250回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第3章 オーストラリアにおける知的障碍者の高等教育保障

第9節 フリンダース大学視察

7 ゆたかカレッジプレゼンテーション質疑応答

 アドライン 「今日の話を聞いて、違う社会で同じ内容について考え、異なるアプローチでそれにあたっていくことがとても興味深いことだと思います。
 そうした違った 2 つの社会がお互いに対応するということによって、多分ベストの結果が生まれてくるのではないかと思います。
 みなさんが他の国、他の文化社会でどういうことが行われているのかということを見ていこうというその情熱に対して敬意を表したいと思います。
 そしてプレゼンを通して我々に素晴らしいインスピレーションを与えてくれたことと思います。」

理事長 「私たちもこのカレッジを大学の中に持って行きたいのでそのためにはフリンダース大学からもっとたくさん学ばせていただきたいので、これからもよろしくお願いいたします。
 今日はありがとうございました。」

 

【引用おわり】

 ゆたかカレッジのスタッフが海外にまで出かけて、大学教育に関するインクルーシブ教育を学ぶ態度はすばらしい。
 ゆたかカレッジの教育にさらに磨きがかかったことだろう。
 こうした先進性が定着することで、知的障害者の大学教育の普及につながるはず。        

(ケー)
 ゆたかカレッジの理事長がカレッジの現状について質疑に応えている。
 カレッジ卒業後のことについて、どうしていこうとしているのか。
 まだ3名の卒業生しかいないので、今後のあり方を語っている。
 就職先をコミュニティにおける企業に入れる体制をつくっていこうとしている。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第249回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第3章 オーストラリアにおける知的障碍者の高等教育保障

第9節 フリンダース大学視察

7 ゆたかカレッジプレゼンテーション質疑応答

 質問 「卒業生たちは全員就職するのですか。」

 理事長 「障碍の重い方は福祉的サポートのある企業やジョブコーチ付きの雇用もあります。それから作業所に行く人もいます。」

 質問 「就職率というのはどれくらいのものですか。」

 理事長 「今はまだ卒業生を 3 人しか出していないので 100%ですが、来年からはわかりません。」

 質問 「最終的な目的として作業所ではなくて、コミュニティの中での会社への就職というものを目的としているのではないかと思いますがどうですか。」

 理事長 「その通りです。私たちは今、4 つの福祉作業所を運営していますが、それを解体して企業の中に企業内作業所にしていくようにどんどん会社に出していっている途中です。」

 質問 「日本では全体的にみた場合、作業所で働くことが多いのか、コミュニティーの会社に就職することが多いのか?どちらでしょうか。」

 理事長 「まだまだ日本ではインクルーシブな方向に向かっていないのが現状で私たちの法人は作業所を解体していこうとしているのは、とても珍しいケースです。」

 質問 「鞍手ゆたか福祉会は「カレッジ」と「作業所」両方を運営しているんですか。」

 理事長 「そうです。」

 質問 「他の所から研修生として、つまり我々の大学生を研修生として受け入れることはなさいますか。」

 理事長 「教員を目指している学生とか、福祉関係の仕事、介護の仕事とかを目指している人は実習に来ます。」

 質問 「受け入れている学生は日本に住んでいる人ですか。日本人ですか。」

 理事長 「今のところは、日本人です。海外からでも大歓迎です。」

 

【引用おわり】

 ゆたかカレッジでは、望めば海外からの支援者も研修生として受け入れると述べている。
 こうした交流によって、支援のあり方も幅広いものになるだろう。       

(ケー)
 ゆたかカレッジの視察団がフリンダース大学において質疑応答を受けた。
 それに理事長等がゆたかカレッジの現状について答えている。
 カレッジを運営するための公的資金のこと、在籍期間のこと、カリキュラムのこと、職員の資格のことについてである。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第248回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第3章 オーストラリアにおける知的障碍者の高等教育保障

第9節 フリンダース大学視察

7 ゆたかカレッジプレゼンテーション質疑応答

質問「社会福祉の枠の中で運営していくための資金はどこから出ているのですか?政府それとも他からですか。」

理事長「政府と地方自治体が分け合って、本人負担は 0 円、全額公的なお金が出ています。」

質問「それは 5 つのカレッジ全てについていえることなのですか。」

理事長「そうです。」

質問「4 年という期間ですけれども、4 年間勉強した後で、まだまだ自立して生活していくだけのスキルが身についていない場合にはどうなるのですか。」

理事長「延長ができる仕組みを作っています。」

質問「自立できるまで勉強ができるということですか。」

理事長「はい。30 歳まででも大丈夫です。」

質問「毎年それぞれの学年で身につけてほしいというスキルがカリキュラムとして作られているのですか。」

志免木「カリキュラムは全部作っています。ただその通りに行かないこともありますので、そこは個別の対応をすることによってカバーしています。」

質問「職員として働いている人たちの資格っていうものはどういったものなのでしょうか。」

理事長「ほとんど教員免許、経験のある人で、中途採用がほとんどです。」

質問「教師として教えた経験や教員免許以外で障碍に関わる経験というのは何か求められているのですか。」

理事長「障碍者福祉の現場で働いていた人もいますけど、主には教育のスキルのほうを重視しています。」

質問「教員の資格・経験を持っている人は、必ずしも障碍の経験がなくてもいいということですか。」

理事長「そうです。ただ、障碍についての研修はすごく重視してやっていかないと難しい面が沢山あります。」

 

【引用おわり】

 ゆたかカレッジでは、職員研修に力を入れている。
 特に、採用段階では教員資格があって、学校教育の経験者である人が主である。
 障害に関することも研修できるようにしている。      

(ケー)

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