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 わかりやすい情報提供紙「ステージ」には、わかりやすくする文章上の特長がある。
 それが以下に述べられている。
 なるほどと納得できる内容だ。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第32回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.2 「ステージ」作成における「わかりやすさ」

 経験則 に基づいて作成されているとされる「ステージ」の文章を研究対象とした先行研究からは,以下のようなことがわかる。
 「ステージ」に見られる傾向として,一文が30字程度である。
 漢字の割合が3割程度である。
 長大漢字列(3文字以上の漢字連続語)が少ない。(羽山,2010).
  また,和語系動詞が多く見られる。
 数字表現では数字以外の袖象的表現や価値判断を含む数字以外の表現が見られる。(工藤ほか,2012).

(つづき)

【引用終わり】



 文章表現において、わかりやすいとは以上のようなことなのだ。
 私なりの言葉で言い換えると次のとおり。
 1. 一文は30字以内。
 2. 漢字は3割以内。
 3. 漢字が連続するのは3字以内。
 4. 和語系の動詞で表現する。
 5. 数字表現より大小、上下、多少といった比較語で。
 以上、わかりやすくするノウハウといっていい。  
        
  (ケー)
 知的障害者にとってわかりやすい文章にする。
 そのための一定のルールを前回引用した。
 発達的に低年齢児でも理解しやすい文章で提供すればいいというのは常識的な考えである。
 しかし、年齢的に成年に達した知的障害者を対象にした情報紙「ステージ」の編集を担当する人にとっては、単純でない。
 記事内容は、時事的で今日的なものを取り上げる必要があるからだ。
 そうしたものをいかにわかりやすく記事として料理するか。
 一般的な言葉だけでなく、独特の用語が必要となる場合もある。
 さらに、複雑な経緯なども出てくる。
 こうしたことの核心を正確に説明する。
 それもわかりやすいかたちにするのだ。
 「ステージ」の編集においては、その努力が行われてきた。
 文章で説明できないところは、写真・図表・イラストなども活用された。
 以下には、わかりやすい文章化のルールの有用性は認めてある。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第31回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.2 「ステージ」作成における「わかりやすさ」

 わかりやすい文章にするためのルールは実践の中からの導出である。
 「わかりやすい」かたちにリライトする際に一定の有用性はあるといえる.
 しかし,知的障害者にとって何が「難しいことば」であり「わかりやすことば」であるのか。
 それを照射するための学術的な蓄積が不足している.
 また,この実践に関わった知的障害者の言語使用に拠るところが大きいため,暫定性を残 している.

(つづき)

【引用終わり】



 「ステージ」は読むことのできる一定水準にある知的障害者向けのものである。
 そうした人たちに対する読み物としての役割を果たすものだ。
 今までになかったわかりやすい情報提供紙としての役目を果たしてきた。
 こうした読み物の普及を図っていくことである。 
        
  (ケー)
 わかりやすい文章のルールは以下の引用に示した通りである。
 こうしたルールは我々の経験知として認識されているものだ。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第30回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.2 「ステージ」作成における「わかりやすさ」

 ・わかりやすいが,内容は大人向けにする.
 ・小学校3年生レベルの読解力があれば理解できる文章にする.
・難しい言葉は,別の簡単な言葉に置き換える.
・漢字はできるだけやめて平仮名にする.
・一つの文章はできるだけ簡潔 に,短くする.
・文章の構造はできるだけ単純にする.
・接続詞はできるだけ使わない.
・時間的な経過をさかのぼることはしない.
・抽象的な言葉は避ける.
 ・比喩や暗喩や擬人法は禁止.
 ・二重否定をやめる.
 ・「 」を用いたかっこ書きはなるぺく使わない.
 ・「のりしろ」をつくる(指示語の使用や文章の省略を避け,必要に応じて単語を繰り返して使う).

 ただし,これらのルールは文章作 成の際のノウハウとしての経験知である.

(つづき)

【引用終わり】



 わかりやすい文章にするということは、単純で簡単な話でない。
 難しい言葉を別の言葉への置き換えだっていろいろ悩む。
 ニュアンスを正しく伝えるのはなかなか難しい。
 さまざま試行錯誤によって、より良いものになっていく。
 わかりやすい文章化作業に慣れる必要があるのだ。
        
  (ケー)
 知的障害のある人に対して、わかりやすくする配慮をどうするか。
 わかりやすい情報提供紙「ステージ」にとって、文章表現が肝になる。
 編集者にとって、最も苦労したところである。
 以下にそのへんの事情を取り上げた。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第29回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.2 「ステージ」作成における「わかりやすさ」

 文章への配慮としては,当事者とともに話題選択及び文章の読み合わせを行い作成することが最大の特長である.
 また,「ステージ」の立ち上げ及び紙面編集に長年かかわった毎日新聞社の野沢和弘氏は,「ステージ」の編集過程における経験則からの文章作成におけるルールを10以上挙げている (野沢,2006).

(つづき)

【引用終わり】



 「ステージ」の編集は、障害のある当事者と、編集経験豊富な専門家と二人三脚の取組があったことがわかる。
 話題選択段階からどうすればわかりやすい理解しやすい内容になるかを検討している。
 そして、文章表現はどうあれば良いか読み合わせする。
 話題が選ばれた段階で当事者から文章を書いてもらうこともあったに違いない。
 文章に誤りや問題があったら、直しを入れるようにしたのか。
 あるいは、下書きしたものをよりわかりやすいものに直していったのか。
 どっちだったかはわからない。
 しかし、当事者の役割はかなり大きかった。
 当事者が参画した情報紙「ステージ」は画期的だった。 
        
  (ケー)
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「青い鳥郵便葉書」ということで、身体障がい者と知的障がい者の福祉を増進するとともに
郵便事業の周知を図るための運動として贈呈していただけます。

知的障がい者の方で療育手帳のAを持っている人に限ってしまいますが、
郵便局に行って申請すると(3月から受付を開始しております)いただけます。

これを利用して育成会に何枚か寄付してもらい、育成会からの連絡などり利用すれば
通信費も結構たすかりますよね!

受付は7月11日で締め切りになるようですので、ぜひ、ご利用になってみてはいかがでしょうか。

ご訪問ありがとうございます。事務局(F)



 知的障害のある人向けわかりやすい情報紙「ステージ」の編集方針で大事されたことを以下に述べている。
 それは視覚的に見やすいということである。
 ぱっと見て理解しやすいことを心がけた。
 本人たちにとってあまり抵抗なく理解できるようにした。
 視線の移動を少なくした。
 重要な語は目立つようにした。
 改行も意味の切れ目になるようにした。
 配色の統一化を図った。
 以下の引用では、そうしたことについて説明している。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第28回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.2 「ステージ」作成における「わかりやすさ」

 視覚的な配慮として,できる限り視線の移動が少なくすむような配置が心掛けられている.
 また,文章の中で重要な単語は赤または太字で表示 し,その部分だけ拾い読みをしても概略が理解できるような工夫がある.
 さらに,改行は旬読点や意味の切れ目に合わせて行っていること,
 紙面ごとに配色が統一してされており,振り仮名の色も合わせてあることも特長として挙げられる.

(つづき)

【引用終わり】



 熱心な読者はいたはずである。
 「ステージ」発行を楽しみにしている人がいた。
 バックナンバーを大事にとっている人もいた。
 何度も繰り返し読んでいる人もいた。
 これから、こうした読者の期待に応えられる新たな取組が必要である。
 わかりやすい情報提供のあり方を具体的に示すためにも。
        
  (ケー)
7月3日(月)13:30~16:00
山形市育成会・天童市育成会・山辺町育成会・中山町育成会共催の講演会
「知的・発達障がいのある人の【お金】のはなし山形版!」
~親元から離れた本人の生活設計を考える~
その時になってからで大丈夫?今から知っておきたいこと


講師:又村 あおい 氏

上記の研修会ですが、申込み多数のため会場を変更いたします!


変更前:山形市総合福祉センター 3F 第1研修室
     ↓      ↓     ↓
変更後:山形市総合福祉センター 2F 交流ホール


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同じ建物の中での変更になります。
車いすをご利用されておられる方からの申し込みもありましたので
通路を確保するためにも変更させていただきました。
参加をされる皆様は、当日、お間違えの無いようお願いいたします。


ご訪問ありがとうございます。事務局(F)




 「わかりやすい」情報提供紙をうたった「ステージ」でいかにしてわかりやすくしていたか。
 それが2点あった。
 一つが、視覚的に見やすくする。
 二つが、わかりやすい文章にする。
 こうした工夫による編集を行った。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第27回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.2 「ステージ」作成における「わかりやすさ」

 「ステージ」の「わかりやすさ」への工夫のノウハウは,2つに大別される.
 一つは視覚的な見やすさへの配慮,
 もう一つはわかりやすい文章への配慮である.

(つづき)

【引用終わり】



 見やすい配慮は、写真、図、挿絵、表などの多く取り入れた。
 また、その配置や大きさにも気を遣っている。
 文章も単文、短文、ルビ、難しいことばは言い換えるといった配慮もした。
 わかりやすくするといっても、単純でない。
 小学生1~2年程度に合わせたものにしていく。
 世の中の時事的内容を、わかりやすく伝えるといっても簡単でないのだ。 
      
  (ケー)
 知的障害者向け情報提供紙「ステージ」は、障害のある当事者も編集スタッフとして参加した。
 編集長は、知的障害のある人が務めた。
 画期的な体制で臨んだと言える。
 そうした人たちは、どんな意見を述べたのだろう。
 興味深い。
 最初は慣れず戸惑いも多く、意見らしい意見も言えなかった可能性がある。
 でも、何度も編集会議に参加するうちに、意見も述べるようになったはずだ。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第26回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.1 「ステージ」とは

 編集会議のメンバーは,新聞記者・支援者・軽度または中度の知的障害者・育成会編集担当職員・オブザーバーなどで構成されている.
 2011年6月以降は,知的障害のある編集委員の一人が編集長を務めている.
 通常,1つの号の制作過程において,2〜3回の編集会議が開かれる.
 1回目は掲載内容の検討による紙面企画である.
 この際には,知的障害者の興味・関心や社会的な状況などをふまえた議論がなされる.
 さらに2回目は,「わかりやすい」文章で書かれた原稿の読み合わせを行う.
 この時,どのような単語や言い回 しがわかりにくいのか,また,どういう言い方に変更することでわかりやすくなるのかが議論される.
 3回目は紙面のレイアウトや最終校正,確認等である,

(つづき)

【引用終わり】



 障害のある当事者ができっこないといった思い込みが強い。
 それで何でも支援者側がやってしまう。
 障害者の参加は形だけになってしまいがち。
 支援者は支援に値しないことをやっていることに気づかない。
 障害者がいかに参加するかを吟味しなければならない。
 障害者のできることを適切に支援することができるようにしたい。
 支援付きの自立をどのように組み立てるかだ。
 そこには、時間の制約、人手の制約等がある。
 それに合わせた体制が必要なのだ。
 「ステージ」の編集会議ではどのような配慮がなされたか。
 興味のある所である。
      
  (ケー)
 「ステージ」は読者のニーズを踏まえて、記事を掲載している。
 想定している読者は、文字理解が可能な軽度の知的障害者である。
 紙面は、写真・イラストのスペースも大きい。
 目で見てもわかりやすい紙面づくりに努力している。
 内容も興味の引きそうな身近で話題になっていることを取り上げている。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第25回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.1 「ステージ」とは

 「ステージ」の読者層は文字によるコミュニケーションが可能な軽度の知的障害者と想定されている(野沢 , 2006b).
 紙面の内容は生活年齢と当事者の興味・関心に即した話題が選択される.
 具体的には,1ページは関心の高い時事の話題 ,2〜3ページはニュース及びニュースダイジェスト,4ページは趣味・芸能人へのインタビューなどのエンターテインメント,5ページはスポーツ,6ページは暮らし(生活に関連する・役立つ特集記事),7ページ は各地の特別支援学校の特色ある取り組みの紹介・読者からの反響・時期ごとのテーマ記事など,8ページは特集である.

(つづき)

【引用終わり】



 熱心な購読者はどういう人たちだったのだろう。
 そうした人たちからの声を聴きたかった。
 休刊になって残念な声も多くなかったのだろうか。
 読者の声が編集側にどのように伝わっていたのかなあ。
 休刊を惜しむ声がどの程度あったかである。 
      
  (ケー)

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