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 平成22年から始まった「障がい者制度改革推進会議」には、知的障がい者も委員として参加した。
 そこでは、ルビ付きのわかりやすい版という資料も用意された。
 知的障がいのある当事者が参加した政府系の画期的な会議だったといっていい。
 そうした人たちが、実質的に参加できるよう配慮もなされた先駆的な会議でもあった。 
 以下、内浪文子氏の論稿からの引用だ。
 内浪文子氏の論稿の第10回目として紹介する。



【引用はじめ】

2015.07.28 Tue
知的障害者への情報提供――わかりやすい情報提供の実現に向けて
打浪文子 / 障害学
http://synodos.jp/welfare/14700/2

知的障害者への情報提供の実践例

 もう一つ、文書だけでなくコミュニケーション支援を交えた例をご紹介しましょう。

 2009年12月より内閣府が中心となって進めてきた「障がい者制度改革推進会議」(注7)では、知的障害を有する委員も会議に参加しました。
 さまざまな障害を持つ委員が推進会議に参加される中、会議内容をリライトしたわかりやすい資料が用意されました。

 さらに、赤・黄・青の三色のカードが用いられました。
 青は同意します。
 黄色は話し合いのスピードが速すぎます。
 赤は理解が難しいです、という意味です。
 知的障害を有する委員は会議に参加する際、わかりやすい資料と三色のカードを適宜利用しつつ、さまざまな人々と一緒に議論を行いました(注7)

 (注7)以下にイエローカードやレッドカード、また実際にわかりやすくされた障害者基本法が掲載されています。
 DINF「改正障害者基本法<わかりやすい版>」

 このように、情報伝達やコミュニケーションにおいて、知的障害者にとってのわかりやすさやその場への参加しやすさに標準を合わせるという「配慮」は、知的障害のある人々の社会への「参加」を保障するための大切な手立てとなるのです。

【引用終わり】



 知的障がいのある本人たちが、さまざまな機会に参加し、意見を述べることができるようにしていかなければならない。
 それもただ形式的に参加させて満足するやり方でないようにしたい。
 それには、情報のやりとりをわかりやすくする。
 その工夫が求められている。

(ケー)

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