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◎ 「親のための成年後見ハンドブック シリーズ1」だれにもわかるすぐに役立つ
2008年5月1日増刷版
発行者 NPO法人 Panda-J(代表 野沢和弘)
発行所 PandaA-J編集部
〒187-0032 東京都小平市小川町1-830 白梅学園大学 堀江まゆみ研究室気付
FAX 042-344-1889 Mail  info-panda-j@shiraume.ac.jp
定価 100円
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 上記、ハンドブックの内容(p.26)を紹介する。
 その第25回目。

【10 いいことばかりじゃない?(1)=p.26】

〈選挙を楽しみにしている障害者から選挙権奪う〉

1 成年後見制度を利用すると、たしかに安心ですが、いいことばかりではありません。

2 後見人が付くと選挙権がなくなります。

3 保佐や補助の場合は選挙権を失いませんが、後見類型だけは選挙のときに投票できなくなるのです。
 
4 国会議員だけでなく、県知事や市町村長や市議会議員など選挙はたくさんあります。

5 私たち国民から集めた税金をどのように使うのかは、このような選挙で選ばれた知事や市長や議員の人たちが決めることになっています。

6 総理大臣だって、私たちが選んだ国会議員の中から選ばれるのです。

7 ヘルパーやグループホームなどにもっと予算を回してほしければ、障害者の福祉をよくしようと思っている国会議員や知事や市長を選ばなければいけません。

8 障がい者福祉の制度をもっとよいものにしようと思うのであれば、やはり、障害者のことをよく理解してくれている国会議員や知事や市長を選挙で当選してもらわないといけません。

9 そんなに深く考えていなくても、選挙に行くことをとても楽しみにしている障害者はたくさんいます。

10 障害の重い人も社会の中でいろんな活動をし、何か買い物をすれば必ず税金(消費税)を払っているのですから、選挙で1票を投じる権利があるのは当然です。

11 しかし、今の成年後見法ができるとき、あまり論議されずに、後見人が付いた人からは選挙権が奪われることが決められてしまいました。

12 それ以前にあった禁治産制度で禁治産宣告された障害者には選挙権を与えないとされていたことが、そのまま引き継がれてしまったのです。

13 選挙権がなくなることを何とか見直してほしいと私たちは訴えていますが、今のところはまだ改善される見通しはありません。

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【感想】

 成年後見制度の問題として選挙権が剥奪されることを、以下のように本ブログでもたびたび取り上げてきた。

 ○ 11月23日のブログ「本人が望む普通の生活を実現する制度(第3回目)〜選挙権を剥奪する合理的理由はない〜」

 ○ 1月6日のブログ「全日本からのお知らせ」
 『後見選挙権訴訟に向けた問題提起・報告集会』
提起◆成年後見制度における被後見人への選挙権剥奪について

 ○ 1月11日のブログ「本人が望む普通の生活を実現する制度(第32回目)〜選挙剥奪問題」

 ○ 2月2日のブログ「成年後見制度 選挙権求め提訴」

 ○ 2月23日のブログ「院内集会のお知らせ」

「もう一度選挙に行きたい」選挙権の回復を求めて〜


日 時:3月16日(水)13時〜15時
場 所:衆議院第一議員会館一階 多目的ホール(東京都千代田区永田町)
主 催:社会福祉法人 全日本手をつなぐ育成会

 そして、今この問題について、国を相手に裁判が起こされている。
 以下の内容である。

********************************************

(http://www.hatarakuba-info.com/news_YultZ8lyk.html
雇用・就労情報最前線 障がい者の働く場ニュースより)

【引用始め】

 成年後見制度の「選挙権喪失」は違憲 知的障がい者が提訴
「現行憲法に違反している」と主張

 成年後見人がつくと選挙権を失うという、現在の公職選挙法の規定は法の下の平等を保障している現行憲法に反するとして、牛久市の名児耶匠(なごやたくみ)さん(48)が東京地裁に提訴を行った。

 成年後見制度とは、判断力が十分でない成年被後見人に代わって契約などの法律行為を行ったり、被後見人が行った契約に同意したりして、被後見人の財産を管理保護する制度のこと。

 「財産管理と選挙権の行使は無関係」

 訴えによると、匠さんはダウン症で中度の知的障害があり、07年に父親が後見人となったことで選挙権を失った。匠さんは父が後見人となる以前は、選挙の時はほぼ欠かさず投票に言っており、
「選挙公報を見たりして候補者を選んで投票所に行っていたのに選挙のはがきが来なくなった。裁判を通じて選挙権を取り戻したい」
と訴え、弁護団は
「成年後見制度は財産管理のためのものであり、選挙権の行使とは全く関係がない」
と主張。
 今回の訴えに対し、総務省選挙課はコメントを差し控えた。

【引用終わり】

************************************************

 第12回権利擁護セミナー(平成22年11月17日、全日本手をつなぐ育成会主催、日本財団=東京港区)に参加した時の話。
 そこで、名児耶匠さんの父親も参加していて、選挙権が娘になくなるのはどうしても納得できないと発言した。
 選挙のたびに棄権することなくずっと選挙してきたし、誰に投票したかを聞いても娘の匠さんは秘密と言って教えてくれなかったという。
 匠さんの将来を考えて、父親が後見人になったとたん匠さんに投票用紙が届かなくなった。
 なぜ後見人を付けたという理由だけで、選挙権が取り上げられるか問題だと話された。
 その話を聞いて、会場にいた200人余の参加者がなぜこんなことが起きるのかという雰囲気になった。
 また、シンポジストとして参加していた国会議員たちも、こうした問題に超党派で取り組む必要性を強調していた。      

 〈ケー〉
         
 《次は、「成年後見初歩の初歩(26)」に続く》
◎ 「親のための成年後見ハンドブック シリーズ1」だれにもわかるすぐに役立つ
2008年5月1日増刷版
発行者 NPO法人 Panda-J(代表 野沢和弘)
発行所 PandaA-J編集部
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FAX 042-344-1889 Mail  info-panda-j@shiraume.ac.jp
定価 100円
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 上記、ハンドブックの内容(p.24〜p.25)を紹介する。
 その第24回目。

【9 第三者の後見人はどうなのか?(4)=p.24〜p.25】

〈まず相談〉

1 第三者の後見人がいいのだとしても、いったいどこに行けば第三者の後見人は見つかるというのでしょう。

2 都道府県や市区町村の障害福祉課に問い合わせても、期待している答えは返ってこないかもしれません。

3 社会福祉協議会が成年後見の相談窓口を持っているところがかなりありますので、そこに当たってみる方が早いだろうと思います。
 
4 また、知的障害者の相談や権利擁護を担っている機関がそれぞれの都道府県や市町村にはある場合が多ので、そこに相談してみるといいかもしれません。

5 地元の弁護士会や司法書士会や社会福祉会に直接相談してみてもいいと思います。

6 地域によって市区町村の行政が熱心なところがあれば、社会福協議会が熱心なところもあれば、どこもあまり頼りにならないところもあるので、一概に「ここに相談すればすべてわかる」とは言えません。

7 相談しても納得できる答えが返ってくるとも限りません。

8 少し大変かもしれませんが、自分の足であれこれ当たってみて、どこが最も頼りになりそうなのかを探すことが、最も近道かもしれません。

9 それが、地元の公的機関に知的障害や成年後見に興味を持ってもらえるように耕し、人材を育成することにつながっていくのだと思います。

10 待っているだけでは、何も始まりません。

11 親が死んだ後、この世で人生を歩んでいく障害者を支えてくれる人、それが後見人なのです。

12 今のうちに自分の足で信頼できる後見人を探すのは、何の苦労があることでしょう。

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【感想】

 障がいのある子の後見人について、どうすればいいか今から動くことが必要です。
 相談すれば道は拓けてきます。
 待っていても変わりません。
 親たちが自ら動くことでいいヒントや情報が得られます。
 その中から自分の子にぴったりくる情報を選べばいいのです。
 あれもこれもとどれがいいか迷うことでしょう。
 迷ったらさらに深く掘り下げて検討します。
 その分多くの勉強をすることになります。
 そして、一層正確な情報に接することなるはずです。
 自分にとって大切な子どものためです。
 時間をかけ、いろいろな情報源を求め、総合的な観点から後見人をどうするか決定することです。
 特に身近な具体的ケースを参考するのがいい。
 後見人と被後見人の信頼関係をどう形成するのか、そのあたりを個々のケースで明らかにすることです。     

 〈ケー〉
         
 《次は、「成年後見初歩の初歩(25)」に続く》
 平成23年2月24日(木)午後2時より「平成22年度手をつなぐ育成会東北ブロック協議会」(2/24〜25)を、山形国際ホテル(山形市香澄町3丁目)で開催しました。
 東北6県の育成会より会長等の役員と、本県事務局担当者を含め17人が出席しました。
 また、三上正浩(社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会理事)氏も、遠く広島より7時間をかけて参加してくれました。 
 
 議題は、2つ。
 ? 「地域活動・就労支援事業所協議会の今後の取組について」
 ? 「第51回手をつなぐ育成会東北ブロック大会・(併催)第23回山形県知的しょうがい者福祉大会開催概要について」
 
 ? 「地域活動・就労支援事業所協議会の今後の取組について」

 上記の議題は、三上正浩全日本育成会理事より提案があり、東北地区としてどう現状を認識し、今後どのような対応をなすべきか、質疑応答を含め、意見交換がなされました。
 
 三上正浩氏と提案と、意見交換の内容は、次のとおり。

〈事業所協議会へ加盟団体が減った〉

 事業所協議会への加盟事業所が大幅に減って、今や805事業所となってしまった。
 本協議会をとりまとめる運営委員会の問題もあって、協議会に対して十分なリーダーシップを発揮できないまま、今の状況になってきてしまっています。

 小規模事業所は、今後も発展させ、地域づくりの主体者になる必要があります。
 地域において、かつて小規模事業所を設立する時には、知的障がい者に対する差別と偏見の中にありました。
 今や中央の制度改革も受けて、小規模事業所こそ「障害のある人を世間から排除するのではなく、地域社会に包み込む社会づくり」に向けた取り組みの拠点とすべきです。

 そこで、事業所の目的と役割を見つめ直すことです。
 今まで事業所協議会運営委員会では、議論しても具体的に改善策を示すことがありませんでした。会議そのものが積み上がっていくこともなかった。

 育成会の組織ともつながった活動もなかったのです。
 そのためには、組織のあり方を見直し、育成会とともに根を張って活動していくことが求められます。

〈事業所協議会の衰退〉

 従来から、小規模事業所をつくるのは育成会の原点でした。
 事業所協議会の推進担当者が実態を知らなかったという反省もあります。
 育成会とつながりある事業所協議会としての組織をつくる必要があります。
 そして、事業所協議会を育成会運動の中核にしていかなければなりません。
 以前は、都道府県育成会が事業所運営費の110万円を配分していました。
 ところが、法改正により事業所法人化が進み、そうした機能がなくなっています。
 それが、金の切れ目が縁の切れ目となってしまい、事業所協議会へ加盟する意味もなくなってきたという経緯があります。 
 そのことで加盟事業所の数が減り、事業所協議会の衰退に拍車がかかってきました。
 新体系移行の支援事業は平成24年度には終了することになっています。
 現在、新体系に移行した事業所が、76パーセントになっています。
 旧体系の地域支援事業はあくまでも市町村の事業であり、国の事業ではありません。
 個別給付として新体系事業に移行してほしいというのが、行政としての立場です。
 もし、それがなされないとしたら、平成25年度以降はたいへんです。
 新体系に移行することで、8割以上市町村の負担が減るのです。

 そして、日中活動等、柔軟にサービスもできるようになっています。

〈事業所協議会の今後の取組〉
 
 今後も、全日本育成会としても、最新で役立つ情報を育成会会報「手をつなぐ」、「協議会ニュース」で提供してゆきます。

 事業所協議会の運営委員が地域の小規模事業所の実情を知らなかったという反省もあり、現地調査をするなどして謙虚に声を聞いてゆきます。

 運動団体が事業者団体をもっているのは、全日本育成会のみです。
 そして、まだ事業所協議会に800団体が入っています。

 本来であれば、新体系に移行する前に全日本育成会が対応すべきでした。
 今までは、事業所協議会に補助金があったからこそ入っていたのです。
 その協議会の必要性について、全日本育成会が説得する立場にあったのです。
 それをおろそかにしてきたことが問題です。

 各地域によっても、事業の設立経緯も異なり、世代間によってかなり考えが異なり、組織が一体となることの難しさもあります。

 そんなこんなで、組織的にまとまった方向性を出せず、ビジョンを示してこなかった問題があります。
 しかし、小規模事業所は、地域に根付き小規模という良さがあります。
 事業者団体と違って、親の会が目を光らすこともできます。
 今後は、親の老いに対してどう対応しなければならないか、真剣に考えることも必要になっています。

 また、3障害の壁を超えて、仲良くする組織づくりも必要になっています。

 今は、事業所運営だけに力をかけすぎて、地域づくりにつながらないようなことも起き始めていることも心配しています。

 次の議題は、

 ? 「第51回手をつなぐ育成会東北ブロック大会・(併催)第23回山形県知的しょうがい者福祉大会開催概要について」

 大会開催の概要を次のように提案しました。

 第1日目 平成23年10月15日(土)全体会 12時〜16時30分
 第2日目 平成23年10月16日(日)分科会 9時〜11時30分

 大会会場 山形国際ホテル 山形市香澄町3-4-5

 大会スローガン 「地域に根ざし、地域と共に、地域を元気に」

 大会参加動員数 約1,000人

 協議後、東北ブロック役員によって、山形国際ホテルの全体会会場、分科会会場、交流会会場を見学しました。

 大会開催のためには、東北地区の絶大な協力を得なければならないことをお願い致しました。
 (ケー)  
 
◎ 「親のための成年後見ハンドブック シリーズ1」だれにもわかるすぐに役立つ
2008年5月1日増刷版
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 上記、ハンドブックの内容(p.24)を紹介する。
 その第23回目。

【9 第三者の後見人はどうなのか?(3)=p.24】

〈社会福祉士は身上監護が得意〉

1 社会福祉士は、法的な事案には強くはないかもしれませんが、福祉の現場をよく知っているだけに、「身上監護」については弁護士や司法書士よりも得意な人が多いと言えるかもしれません。

2 障害者施設の職員として働いていた経験のある社会福祉士も多く、彼らは施設の実情をよく知っているだけに、なかなか言いたいことを言えない障害者の気持ちをよく汲み取れる可能性はあります。

3 ある社会福祉士は「施設で働いていたときには、障害者が虐待されたり権利侵害されたりしているのを見ても、職員同士のしがらみがあってなかなか言えなかった。そういう経験があるので、今は後見人としてよく実情がわかるし、何もしがらみがなく障害者本人のためだけに主張することができる」と話しています。
 
4 もちろん、その人の感性や能力によって異なりますし、障害者の気持ちを汲み取れたとしても、それをどうやって代弁して改善につなげていけるのかは、また別の能力が求められるのかもしれません。

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【感想】

 社会福祉士の多くは障害者施設の現場をよく知っている。
 知的障がいのある人たちについて、行動特性を理解して、基本的な問題を把握している。
 社会福祉士は後見人として「身上監護」を行うにはうってつけである。
 被後見人(障がい者)の最善の利益を実現するために、課題解決に努力してくれることだろう。
 ただ、社会福祉士といえども、被後見人と長年付き合うのだから、それぞれの相性といったものを考慮して後見人選定を行うのはもちろんである。
     
 〈ケー〉
         
 《次は、「成年後見初歩の初歩(23)」に続く》
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 上記、ハンドブックの内容(p.23〜p.24)を紹介する。
 その第22回目。

【9 第三者の後見人はどうなのか?(2)=p.23〜p.24】

〈弁護士だからお任せとはいかない〉

1 弁護士や司法書士は、財産管理や財産の処分、さまざまな契約の締結や取り消しなど、法的な実務をふだんから行っており、いざという時には心強い人たちです。

2 しかし、弁護士とひとくちに言っても得意な分野と苦手な分野は人それぞれにあります。

3 殺人犯や思想犯など刑事事件の弁護を専門にやっている弁護士もいれば、大企業の顧問弁護士として働いている人もいるし、労働者側の権利を守るために活動している弁護士もいます。
 
4 成年後見のことを詳しく知り、実際に後見人をしている弁護士はむしろ少数派と思って間違いありません。

5 また、後見人をしている人も、高齢者の後見業務は知っていても、知的障害者のことはよく知らない、という人は多いと思います。

6 弁護士だからといって、何もかもお任せしておけば大丈夫だと思うのは間違いです。

7 知的障害者や成年後見のことについて詳しい弁護士を探さなければなりませんが、はじめから詳しい弁護士はいないのですから、たとえ不慣れで不安に思っても、知的障害や成年後見業務に興味を持ち、まじめに関わってくれる弁護士であれば、一緒にわが子の人生について考えてくれるよう働きかけることが大事なのかもしれません。

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【感想】

 知的障がいのある人の後見人としてふさわしい専門家もまだまだ少数です。
 今後、こうした業務にたずさわる人たちを増やしていく必要があります。
 後見業務を真剣に担当してくれる専門家を育てるのも、育成会の大きな仕事です。
 それには、第三者後見人をもっともっと活用する機運を高めていくことだろうと思います。
    
 〈ケー〉
         
 《次は、「成年後見初歩の初歩(22)」に続く》
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 上記、ハンドブックの内容(p.23)を紹介する。
 その第21回目。

【9 第三者の後見人はどうなのか?(1)=p.23】

〈弁護士・司法書士・社会福祉士〉

1 親もきょうだいも親戚も後見人になるのはふさわしくないのだとすれば、やっぱり弁護士などの専門家(第三者)の後見人を探すしかないとおもってしまいますよね。

2 現在、後見人を引き受けている第三者といえば、?弁護士 ?司法書士 ?社会福祉士がほとんどです。

3 いずれも国家資格のある公的な立場の人たちです。
 
4 必要に応じて税理士などが引き受けている場合もあるようです。

5 人間関係にとらわれずにドライに対応できる点、また難しい法律判断、他人との調整や交渉ごとは第三者の後見人の方が一般的には得意です。

6 弁護士・司法書士・社会福祉士などの国家資格をもつ専門家に依頼するとある程度の費用はかかりますが、家族の加重負担を避け、家族による制度の乱用を防ぐためには、こうした専門家を積極的に活用することが望ましいといわれています。

7 障害のある人を一人の独立した人格として認め、社会の中で自己実現を求めることを支援するためには、さまざまなしがらみがある家族よりも、第三者が後見人になった方がよいかもしれません。

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【感想】

 知的障がいのある人の後見人として、第三者(弁護士・司法書士・社会福祉士)の国家資格をもつ専門家が、家族のようにしがらみがない分いいとも言える。
 しかし、個別のケースによりさまざまな事情があって、全て第三者がベストだと言いきれない。
 そうしたところにまだまだ限界がある。
 一般論としては、第三者の後見人がいいという話になる。
 地域によっては、適切な専門家が探しても見つからないといった状況も、現状では多いかもしれない。
 それをカバーするためにも、市民後見人の養成が必要である。
    
 〈ケー〉
         
 《次は、「成年後見初歩の初歩(22)」に続く》
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 上記、ハンドブックの内容(p.21〜p.22)を紹介する。
 その第20回目。

【8 親戚の人は?(2)=p.21〜p.22】

〈費用がかからないから親戚に後見人をお願いする〉

1 親族はただで後見をするべきなのでしょうか?

2 後見人になれば親族であっても報酬をもらうことができます。

3 ただし、報酬を受け取るためには、家庭裁判所に「報酬をください」という申し立てを必要があります。
 
4 報酬額は、本人の財産がどのくらいあるのか、後見人の仕事の内容はどのくらいのものなのか、ということを考えて家庭裁判所が決めます。

5 それは親でもきょうだいでも親戚の人でも第三者でも変わりません。

6 家庭裁判所が決めた報酬の額に不満がある場合、あるいは報酬をもらうことが認められなかった場合、いずれにしても不服の申し立てをすることはできません。

7 後見人が報酬を欲しいと思わない場合には申し立てをする必要はありません。

8 一方、当たり前のことですが、後見人が管理する被後見人の財産は本人のために管理するのであって、いくら後見人が親戚であっても勝手に使うことは許されません。

9 小さなころから良く知っている親戚の人ではあっても、後見人になれば多くの義務や責任を負うことになるのは第三者の後見人と同じです。

10 家庭裁判所が任命した後見人は、たとえ親でもきょうだいでも親戚でも業務として後見事務をおこなうのです。

11 障害者(被後見人)の財産を不適切に処分したり、使い込んだりすれば、厳しく責任が問われます。

12 後見人の候補者選びには、本人のことを知っている人を選びたいという半面、不正が起きる危険性をできるだけ最小限に抑える努力も払わなければなりません。

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【感想】

 後見人が親族になった場合、不適切な対応がなされないとも限らない。
 物事は性善説だけではいかない。
 障がいのある人のことをよく知っているからといって、ずっと適切な対応がなされるとはいえない。
 そうしたことも可能性として考慮しておく必要がある。
 考えたくない話だが、問題が起きてからでは遅い。
 問題も生ずるかもしれないといった危機意識をもった、最悪のシナリオも想定した対応が望まれる。
   
 〈ケー〉
         
 《次は、「成年後見初歩の初歩(21)」に続く》
法務省より全日本育成会に届きましたお知らせです

登記印紙の廃止及び成年後見登記に係る手数料額の変更(引き下げ)予定についてのお知らせ

成年後見登記の証明書の発行及び登記嘱託の手数料は、現在、登記印紙によって納付いただいておりますが、本年4月1日から、印紙の券種が変更となるほか、同日から手数料の額について変更(引き下げ)が予定されております。

なお、本変更予定の内容につきまして関係機関への周知をよろしくお願いいたします。

詳しくはこちらをご覧ください。

成年後見制度を利用しようとなさっている方をご存知の方は、是非お教えくださいますようお願いいたします。

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 上記、ハンドブックの内容(p.21)を紹介する。
 その第19回目。

【8 親戚の人は?(1)=p.21】

〈費用がかからないから親戚に後見人をお願いする〉

1 親もきょうだいも後見人になるのにふさわしくないのだとすれば、おじさん、おばさん、いとこ・・・・・・といった親戚はどうでしょうか。

2 縁もゆかりもない第三者よりは、血もつながっているし、幼いころから障害のある本人のことも知っているわけで、安心といえば安心かもしれません。
 
3 その人が後見人になることが障害者にとってためになるのであれば、なる場合があるでしょう。

4 費用がかからなくてすむからという理由であれば、それは本人の利益となるでしょう。

5 しかし、ちゃんと仕事をしてくれるのかどうか、もしものときに本当に親身になって対応してくれるのか、などといったことを総合的に検討しなければなりません。

6 親にとっては小さなころから障害のある子どものことを知っていてくれているから安心だと思うかもしれませんが、親の安心感よりも障害のある本人にとって後見人としてふさわしいかどうかを冷静に検討しないといけません。

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【感想】

 おじさん、おばさんといった親戚に後見人をお願いすることが適切か?
 簡単に、いいか、悪いかの結論を得ることは難しい。
 本人のためになる対応をしてくれるおじさん、おばさんであればいい。
 しかし、必ずしもそうならなかった場合、問題を複雑にする可能性が強いのだ。
 後見人になれば長期間になることは確実。
 長期間のうちに、どういうことが起こるか予測できない。
 よい面もあるかもしれないが、悪い面が起きた時に早期解決に到らず問題を難しくしがちである。
 問題が生じて、それに毅然と周りの人が言いにくいといったことも出てくる。
 その調整が難しくなる分、初めから親戚に頼らないと割り切った方がいいのかもしれない。   
 〈ケー〉
         
 《次は、「成年後見初歩の初歩(20)」に続く》
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 上記、ハンドブックの内容(p.19〜p.20)を紹介する。
 その第18回目。

【7 きょうだいは後見人になれるの?(2)=p.19〜p.20】

〈きょうだいだって束縛されたくない〉

1 障害のある子どもがかけがえのない人生を歩んでいるのと同じように、きょうだいだってかけがえのない人生を歩んでいます。

2 当たり前のことですが、彼らは「障害者のきょうだい」という前に、ひとりの独立した人格であることを決して忘れてはいけないと思います。

3 また、障害のある本人自身にとっても、幼いころから一緒にいるきょうだいがずっとこの先の人生も自分の後見人として存在するということは、たしかに安心である面はあるでしょうが、本当に自由に自分の人生を歩んでいけるかどうかということを考えた時に、いささかのためらいを感じるのだとしても不思議ではないと思います。
 
4 ある支援者は言います。
「きょうだいは、親が生きている間は一生懸命に障害のあるきょうだいのために支えようとする。親が亡くなるとさらに一生懸命になる。しかし、何もかも自分で背負おうとするあまりに燃え尽きてしまったり、次第に熱が冷めてしまったりすることがよくある」

5 きょうだいは結婚すると自分の家庭を持ちます。

6 マイホームを買うためにローンを組んだり、子どもの教育費にもお金がかかったりします。

7 自分の思いだけで何もかも決めることができなくなります。

8 妻(夫)や子どもたちだってそれぞれの人生があるのですから、障害のあるきょうだいを最優先に考えることができなくなったとしても不思議ではありません。

9 親が亡くなれば、遺産相続の問題が持ち上がります。

10 そんなとき、障害のあるきょうだいとは利害が相反する関係にもなりかねません。

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【感想】

 きょうだいだからという理由だけで、責任の重い後見人を任せるのがいいとは限らない。
 きょうだいも、障がいのある人も、自分なりの人生を送りたいに違いない。
 それができないことに表面上問題なくても、どこかで破綻が起きかねない。
 そうした危険性を秘めていることを考えるべきである。
 きょうだいはきょうだいなりに、障がいのある人との安定した接し方を求める方がいいともいえる。
 肉親として第三者とは異なる、深い関係を終身続けられるようにしたいものだ。
 そのためにも、きょうだいが後見人になれば、問題が生じたりしたら関係を修復するのが難しくなってしまう。
 今問題なくても、いつそうした心配に陥るとも限らない。
 そう考えると、身近な人から後見人を選ぶといった安易なやりかたでなく、第三者後見人の選択も真剣に検討する価値がある。
  
 〈ケー〉
         
 《次は、「成年後見初歩の初歩(19)」に続く》

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