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 以下のセミナーを受講して、本人が望む普通の生活を実現する制度(第24回目)について、第23回目に続いて述べる。

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○ 11月17日(水)「(2010年度)第12回権利擁護セミナー」
○ 会場=日本財団(東京都港区赤坂)
○ テーマ=「これからの成年後見と虐待防止〜知的障害のある人の権利をまもる〜」
○ 主催=社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
○ 第1部 基調講演 11/17水曜日、10時〜10時50分
○ 基調講演講師 細川瑞子氏(全日本手をつなぐ育成会・権利擁護委員・中央相談室長)
○ 基調講演テーマ「身上監護の福祉システム化をめざして〜本人の『生きる』を支援するために〜」

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【講演内容】

医療行為の同意権

 細川氏は、「成年後見人の医療行為に関する同意権は、難しい問題と軽易の問題に分けて考えるべき」として、次のように述べる。

1 「わが国の後見人のできる法律行為が限定的であり、かつ医療行為の同意権もないことから、適切な医療を受けることができないことが問題となっている。」
 
2 「そもそも、医療同意については成年後見人には『権限がない』とひとくくりにされているが、ここでも一律に考えるべきではあるまい。」

3 「(a) たとえば、その対象を生き方や死に方の選択のような、難しい問題(リスクの大きい先端医療や自殺あるいは尊厳死等。臓器移植も同様。)への対応。」

4 「(b) 特別に選択の必要のない、生命・身体の健全維持のための一般的な治療や常識的な検査、健康診断、処方薬等である。いわば説明を受け、同意書に印を押せば済む程度の医療である。」

5 「これらは分けて考える必要があろう。」

6 「(a)の場合は、おそらく本人の事前の明確な意思表示がない限り、認めるべきではあるまい。」

7 「平成22年に改正された臓器移植法によれば、本人の明確な反対の意思表示がない限り、家族の同意だけで脳死からの臓器移植が可能となった。」

8 「しかし、知的障害者の場合は、元々本人の反対の意思表示自体が明確でないことから、家族の同意があっても臓器移植の対象から外されているが、良識的判断であろう(家族の同意だけで臓器移植が判断されること自体に問題はあろうが、それは別問題である)。」

9 「(b)の場合には、本人の意思の自由を損なうというより、むしろ後見人に権限がなく、同意する人がいないために、必要な医療が受けられない不利益は、本人が負うことになるのであって、これは回避する必要があると思われる。」

10 「成年後見法学会の提言書においても『通常の医療行為については、後見人に同意権を与える』ことを提言している。」


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 以上、後見人に対して医療行為の同意権を一律に与えていない、現状を見直す必要がある。
 本人が必要な医療を適切に受けられるようにしておくことが大切となる。
 それを制度的に確立することが求められている。
  
 (ケー)
 
 (第25回目に続く)

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