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 次のようなリーダーシップセミナー「育成会活動の中でのリーダーとは」20回目の報告です。
 本講演の最終報告です。

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○ 第4回全日本手をつなぐ育成会リーダーシップセミナー
○ 日時=2010年11月16日(火)
○ 会場=日本財団(東京都港区赤坂)2階会議室
○ 主催=社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
○ テーマ「ステップアップする育成会」
○ 第1部 基調講演「育成会活動の中でのリーダーとは」(13:35〜14:35)
○ 副島宏克氏(全日本手をつなぐ育成会理事長)
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【講演内容】

 「育成活動の職務をやり抜く」

 副島宏克全日本手をつなぐ育成会理事長は、「育成会運動をもり立てリーダーの職務を全うするこそ、目的実現を図ることになる」として、次のように述べる。

1 「『知的障害のある人とその家族の幸せ』を願うこの育成会運動は、永遠に続いていくものです。」  

2 「その中にあって理事は名誉職ではありません。」

3 「三役執行部もそのとおりです。」 

4 「皆と共に汗を流し、動き、それぞれがリーダーとなり、目的実現のため与えられた期間全力を尽くすことです。」  

5 「それがリーダーであることを理解していただき、一緒になって育成会活動をやり抜いていただきたいと思います。」  


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 以上、知的障害者本人と家族の福祉向上を図り、共生社会づくりを目指す育成会運動にとって、会員一堂の意思をまとめ、課題解決に果敢に取り組むリーダーがいてこそ、育成会はステップアップする。
 それは、リーダーがはじめからすばらしい人でなくてもいい。
 会員の中で相互交流を積極的に行い、切磋琢磨することで、自分たちの求めるリーダーが育ってくる。
 まず前向きに肯定的に物事をとらえ、フットワークのいい人、そして発信力のある人こそ育成会のリーダーとして望ましい。

 副島理事長による講演の概要を、セミナーで配布された資料に基づいて20回にわたって述べてきました。
 今までの話を参考にして、育成会活動が各地域でもっともっと活発化するヒントにして下さい。
 そのためには、今できることから1つずつ進めるしかありません。
 明確な課題をもって取り組むことです。
 一人で愚痴っても物事の解決につながりません。
 考えたり、思っているだけでは現実は変わりません。
 一歩前に自ら歩を進めることです。

 事務局で年始明け直ぐに取り組むのは、「平成22年度手をつなぐ育成会東北ブロック協議会」(2/24木〜25金、山形国際ホテル)の開催に向けて、各東北地区育成会へ通知を発送することです。
 本協議会では、来年度、山形市で開催する「第51回手をつなぐ育成会東北ブロック大会・(併催)第23回山形県知的障がい者福祉大会」(平成23年10月15日〜16日、山形国際ホテル)の検討を行います。
 来年は、本大会開催で多忙な1年になりそうです。
 皆さん、来年(平成23年、西暦2011年、卯年)もよい年でありますように。 

 (ケー)

 本シリーズは、本日で最終報告となります。

 
 次のようなリーダーシップセミナー「育成会活動の中でのリーダーとは」19回目の報告です。

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○ 第4回全日本手をつなぐ育成会リーダーシップセミナー
○ 日時=2010年11月16日(火)
○ 会場=日本財団(東京都港区赤坂)2階会議室
○ 主催=社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
○ テーマ「ステップアップする育成会」
○ 第1部 基調講演「育成会活動の中でのリーダーとは」(13:35〜14:35)
○ 副島宏克氏(全日本手をつなぐ育成会理事長)
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【講演内容】

 「因島であいの家における地域貢献」

 副島宏克全日本手をつなぐ育成会理事長は、「因島であいの家で知的障害者が作業を通じて地域貢献活動」について、次のように述べる。

1 「因島であいの家では、地域の中に仕事場を持ち、作業で地域貢献する姿を通して、地域の方に理解していただく取り組みをしている。」  

2 「因島であいの家で取り組んでいる仕事は、全部が外作業、すなわち地域の中で仕事をします。」

3 「本人たちが堂々と地域の中で仕事をする姿を見てもらい、知的障害者は何もできない人、無能な人という今までの間違った見方を改めていただく取り組みです。」 

4 「仕事は、公園・港・公衆便所・公民館等の清掃委託業務です。」  

5 「地域住民がいつも使用する場所がいつもきれいになっている。」  

6 「誰が掃除しているのか聞いてみると障害のある人たちです。」

7 「今まで役に立たないと思っていたのに、こんなに地域のために役に立っている。」

8 「この仕事をすることで『ありがとう』『ご苦労さん』という言葉が返ってきて、本人たちは地域の1人として認められているという実感を味わっています。」

9 「さらに、地域で問題になっているゴミ問題にも取り組んでいます。」 

10 「特に、家庭・特養・老健・ホテル等から出てくる『生ゴミ』を肥料に再生し、資源の有効活用を仕事に取り入れました。」

11 「これも地域での社会貢献の仕事です。」 

12 「私たちの、この取り組みは生ゴミを小さな粒状の乾燥した肥料に作り替えてしまいます。」

13 「今ではこの取り組みは、市民を巻き込んだ地域での取り組みへと広がっていっています。」

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 以上、因島であいの家では、清掃委託業務は競争入札でとったものだという。
 地域のゴミ問題に対しても、生ゴミを乾燥肥料に変えるといった試みによって、地域環境問題に一石を投じている。
 地域に根づき、地域の信頼を得て、地域の協力も得ながら、地域貢献をすることが大切である。
 それには、知的障害者の特性を十分理解し、地域とのつながりを深められるようにしたい。イベント的なつながりだけでなく、恒常的にどうつながりをつけていくかが課題とも言える。
 (ケー)

 (20回目に続く)
 以下のセミナーを受講して、本人が望む普通の生活を実現する制度(第21回目)について、第20回目に続いて述べる。

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○ 11月17日(水)「(2010年度)第12回権利擁護セミナー」
○ 会場=日本財団(東京都港区赤坂)
○ テーマ=「これからの成年後見と虐待防止〜知的障害のある人の権利をまもる〜」
○ 主催=社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
○ 第1部 基調講演 11/17水曜日、10時〜10時50分
○ 基調講演講師 細川瑞子氏(全日本手をつなぐ育成会・権利擁護委員・中央相談室長)
○ 基調講演テーマ「身上監護の福祉システム化をめざして〜本人の『生きる』を支援するために〜」

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【講演内容】

自己決定できる範囲(民法第9条但書)の柔軟な解釈

 細川氏は、「後見類型でも本人による自己決定ができるようにする方策が必要として」、次のように述べる。

1 「後見類型では、後見人がすべての法律行為を代行決定、あるいは取り消す権利を有することから、被後見人には何ら決定権がないことになる。」
 
2 「しかしながら、これを、被後見人が自分の人生について何ら関わらせないと理解することは誤りである。」

3 「民法858条の身上配慮義務が掲げる第一には『被後見人の意思を尊重し』と明記されている。」

4 「ひとつは、軽易な行為、つまり後見類型であっても取り消せないとされている。」

5 「日常生活に関する行為(同第9条但書等)に類する行為を柔軟に解釈することで、本人意思の尊重や本人の自己決定を進展させる方向である。」

6 「福祉分野でよく話題になる、risk takingの権利や愚行権の範囲等、言い換えると『自己決定の権利』とは、そのほとんどはおそらくこの範囲に入ると考えられる。」

7 「この行為を柔軟に解釈すれば、知的障害のある人が望む自己決定権は、多いに進展することになろう。」

8 「この範囲においては、もし本人が不利益を受けてもそれは小さいし、一方で自己決定による本人の満足度は高いと思われる。」

9 「その代わり、ここでも本人に不利益が及ばないか、歯止めとしての普段の見守りが重要になってくる。」

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 以上、後見類型であっても、本人の自己決定がなされ、本人の不利益にならない見守りがなされることが望ましい。
 そうすることによって、本人の満足度を上げることにもつながる。
 法的解釈も本人の最善の利益になるように幅広いものであるべきだ。
 (ケー)
 
 (第22回目に続く)
県育成会事務局は今日が御用納めです。

10月に開設した当ブログも、毎日更新しておりますが、読んで下さっている方も順調に増えているようでありがたい限りです。

みなさま今年1年大変お世話になりました


県事務局は12月29日〜1月3日まで閉局いたします。

来年は1月4日が仕事始めとなっておりますのでよろしくお願いいたします。

来年もよろしくお願いいたします
 次のようなリーダーシップセミナー「育成会活動の中でのリーダーとは」18回目の報告です。

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○ 第4回全日本手をつなぐ育成会リーダーシップセミナー
○ 日時=2010年11月16日(火)
○ 会場=日本財団(東京都港区赤坂)2階会議室
○ 主催=社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
○ テーマ「ステップアップする育成会」
○ 第1部 基調講演「育成会活動の中でのリーダーとは」(13:35〜14:35)
○ 副島宏克氏(全日本手をつなぐ育成会理事長)
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【講演内容】

 「地域の理解を得る実践」

 副島宏克全日本手をつなぐ育成会理事長は、「バス利用している本人たちのトラブル解決に、地域の理解を得るのにどのようにしてきたか」、次のように述べる。

1 「障害のある人、特に自閉的傾向のある人など、こだわりの強い人はバスの中でいろいろトラブルを発生させます。」  

2 「まず、乗車すると自分の席を決めている人の場合は、その席に他人が座っていると、その人をどけて自分が座ります。どかされた人は腹を立て、バス会社まで怒鳴り込んで行きます。」

3 「バス会社からわれわれの所へバス利用を止めてくれるよう苦情が入っているのです。」 

4 「私たちはその度にバス会社に行って謝り、この人たちのこだわりを説明します。」  

5 「時にはそのときの苦情を言われた方の所まで出向き、謝り説明をします。」  

6 「そして、本人の行為はわざとではなく、こだわりなのだということを説明します。」

7 「このようにして、この人たちと一緒にバスに乗ることに慣れていただくのです。」

8 「その結果、気持ちよく席を譲ってもらったり、本人の大きな朝の挨拶に気持ちよく答えていただけるようになったのです。」

9 「それ以上に、乗務員の方が、ひきつけ・ケイレンを起こす本人たちに慣れてくださるようになりました。」 

10 「いつも降りるバス停で本人が降りないので、気になり後部座席をみると、本人がケイレンを起こし気を失っている、すぐさま乗務員は救急車を呼び、本人を病院へ運ぶ手配をした後、バス会社から私どもの施設にその旨の連絡が入る、そんな気持ち良い対応をして下さるようになりました。」

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 以上、自閉症の特性「こだわり」をいくら言葉で説明しても、簡単には理解してもらえない。ケイレン発作だって、実際場面をみて本当の怖さを実感できる。
 一つ一つ障がい特性を地域において包み隠していては、地域の人たちの理解は進まない。
 できるだけ問題が生じない事前の対策は必要である。
 しかし、予期しないトラブルが生じないとも限らない。
 そんな場合、事後対策としてそうしたトラブルが生じたことの本質を、地域の人たちにていねいに説明することで、誤解を解くことができる。
 そして、もし再びトラブルが生じたときには、地域の人たちの協力も得やすくなる。
 障がい者理解をもっともっと進めるには、地域と障がい者のつながりを広げる機会を、時間をかけて積み上げていくことだろう。
 (ケー)

 (19回目に続く)
先週22日に村山特別支援学校楯岡校で行われた『障害認識プロジェクト・ワークショップin村特(楯岡)』のフォト報告です。

おまたせ致しました。

最初はPTA会長の挨拶



ワークの話し合い

新養保護者よりも真面目

いやいや新養保護者が不真面目というわけではありません



回転木馬のワーク

隣のグループはまだ終わってないのか



最後は記念撮影


やっぱり皆さん良い笑顔です


ブログに載せても良いですか?と新養と同じ質問にも「身体が写らなきゃ良いよ」とやはり同じ答えでした。

帰りに、1人の保護者さん(育成会会員)から「育成会でこんなに楽しい研修があるなんて知らなかった」と声を掛けていただきました。
支部会長と事務担当者の研修会の時に「家族支援プロジェクト」の紹介は数回しているのですが・・・

会長がご自分の地区の育成会では必要ないと思ってしまうと、一般会員の方に情報が届かないのだな・・・と改めて感じてしまったひと言でした。

「地元の育成会に『こんな研修があると聞いたのだけど』と言って、地元の育成会主催で研修会を開く事も可能ですので、聞いてみてください。」と伝えて帰ってきました。
さて、どうなることやら(F)
 以下のセミナーを受講して、本人が望む普通の生活を実現する制度(第20回目)について、第19回目に続いて述べる。

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○ 11月17日(水)「(2010年度)第12回権利擁護セミナー」
○ 会場=日本財団(東京都港区赤坂)
○ テーマ=「これからの成年後見と虐待防止〜知的障害のある人の権利をまもる〜」
○ 主催=社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
○ 第1部 基調講演 11/17水曜日、10時〜10時50分
○ 基調講演講師 細川瑞子氏(全日本手をつなぐ育成会・権利擁護委員・中央相談室長)
○ 基調講演テーマ「身上監護の福祉システム化をめざして〜本人の『生きる』を支援するために〜」

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【講演内容】

意思決定の代行は制限的であるべき

 細川氏は、「後見人の権限も本人の権利を守るため歯止めが必要」と、次のように述べる。

1 「『ケア・マネジメントを義務付ける』ことや『後見プラン』を作成することの目的のひとつは、一人の後見人の人生観だけに、本人の人生を委ねることの危険性を避けるためでもある。」
 
2 「これは、法定後見が一時的かつ部分的な委任契約ではなく、永続的かつ包括的な法的権限を持つからである。」

3 「たとえば、私たちは弁護士に事件を依頼する場合、何をどのように主張して欲しいのか、どこまで求めるのか、どのあたりで妥協するのか等について、弁護士と逐一連絡を取りながら進める。」

4 「いわば、依頼者は弁護士に指示し、その代理行為の報告を受け、自ら検証し、意見を言い、弁護士との共同作業で事件を進めていく。」

5 「しかしながら、法定後見の場合は、共同作業自体が難しいのである。」

6 「判断能力が不十分であるということは、自分の意思を自分で決定できないだけでなく、後見人の決定に対して意見を言うことにも困難がある。」

7 「この点も法定後見の問題なのである。」

8 「後見人の決定に歯止めがなければ、本人の自由を制限し、権利を侵害する恐れがあることを、心しておかなければならない。」

9 「この点で、英国の『意思能力法』(2005成立、2007施行)が、第1条6項において、『当該又は当該意思決定が行われる前に、その目的が、本人の権利及び行動の自由に対して、より一層制約の小さい方法で達せられないかを考慮すべきである。』と規定し、なお実務において適切に機能するために、細かな行動指針を出しているのが参考となろう(『イギリス2005年意思能力法・行動指針』2009民事法研究会)。」

10 「わが国の場合、9割近くが本人の制限が大きく、後見人の権限も大きい後見類型が占めていることからも、この問題も解決する方法を考えていくことが必要となろう。」

11 「後見類型の多用を防ぐために鑑定や本人面接がきちんと行われるようにすることと同時に、以下の点についても検討がされるべきであろう。」

12 「それは次のふたつである。」

13 「『どんな場合に代行による決定を認めるか』という対象の問題と、『どのように代行による決定を進めるか』、つまり決定に至るプロセス、という2つの点が問題となろう。」

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 以上、後見人の権限で全て左右され、かえって本人に最善の利益がもたらされない場合だって考えられる。
 判断能力が不十分で自己決定が困難である場合、本人による最善の利益をどのように得られるようにするか。
 後見人による代行行為が本人に最善の利益をもたらしているとわかることが求められる。
 その手続きとして、「本人面接」、「代行行為の対象を明確化」、「代行行為の決定プロセスを明確化」といったことが、確実に実施されることである。
 (ケー)
 
 (第21回目に続く)
本格的に雪が降ってきましたね〜
皆さん、お出かけの際には運転に気を付けてくださいね。

さて、クリスマスも終わってしまいましたので、ブログのデザインを変更してみました。
でも、もうすぐお正月ですので、年が明けましたらお正月バージョンにしますよ

残り少ない2010年ですが、元気に過ごしましょう
 次のようなリーダーシップセミナー「育成会活動の中でのリーダーとは」17回目の報告です。

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○ 第4回全日本手をつなぐ育成会リーダーシップセミナー
○ 日時=2010年11月16日(火)
○ 会場=日本財団(東京都港区赤坂)2階会議室
○ 主催=社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
○ テーマ「ステップアップする育成会」
○ 第1部 基調講演「育成会活動の中でのリーダーとは」(13:35〜14:35)
○ 副島宏克氏(全日本手をつなぐ育成会理事長)
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【講演内容】

 「地域の人が本人の固有名詞をどれだけ知っているか」

 副島宏克全日本手をつなぐ育成会理事長は、「障害者の1%しか社会に巣立っていない問題を打ち破るには、地域の中で地域の人たちからの理解を得ることだ」と、次のように述べる。

1 「地域の人々が障害者と共に生活する社会に慣れてもらうことが大切であり、さらにその本人を知る人が地域にどれだけいるかが大切な要素となります。」  

2 「これまでは、障害のある人が地域社会の生活に慣れるために、施設等で社会適応訓練等を受け、厳しいトレーニングをさせられました。」

3 「しかし、その結果ほんのわずかの人たち、約1%の人しか社会へ巣立つことができていません。」 

4 「この約1%という割合はここ数年少しも変わっていません。」  

5 「ということは、このやり方は間違っていたと言わざるを得ません。」  

6 「限られた場所で、限られた人との対応で、しかも高いハードルを越えなければ地域社会へ出て行けないという訓練の仕方は間違っているのではないでしょうか。」

7 「そうではなく、障害のある人がそのままの姿で地域で生活する、すなわち障害のある人と共に生活する社会こそが本当の社会であり、自然な社会であることに気づいていただく、そして、その社会に地域の人に慣れていただくという取り組みが真の取り組みであると思います。」

8 「だから、障害のある本人を知る人がたくさんいることが大切で、それも本人を固有名詞で知ることが重要です。」

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 以上、共生社会をめざすといっても、特別なことをやる必要がない。
 地域の中で、障害者が地域の人たちと共にありのままに生活できるようにすることだ。
 りっぱな施設がなければならないとか、そこで特別な指導を受けなければならないとかということでない。
 家族と共に、必要に応じて適切なサービスや援助を受けられるような、地域社会があって地域の人たちも障害者本人のことを、氏名も含めてよく理解してくれていることである。
 地域内の障害者受容には、育成会活動を活発にし、その存在を積極的にアッピールすることも求められる。
 また、地域内にある障害者施設を開かれたものにしていくことは、現在いろいろなところで実施されている。
 施設側も地域に貢献するには、積極的に出かけていき協力することも大切であろう。
 地域の人たちから、障害者本人たちを名前で呼んでもらえるくらいになれば、共生関係が相当のレベルになった証拠と言える。
 (ケー)

 (18回目に続く)
 以下のセミナーを受講して、本人が望む普通の生活を実現する制度(第19回目)について、第18回目に続いて述べる。

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○ 11月17日(水)「(2010年度)第12回権利擁護セミナー」
○ 会場=日本財団(東京都港区赤坂)
○ テーマ=「これからの成年後見と虐待防止〜知的障害のある人の権利をまもる〜」
○ 主催=社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
○ 第1部 基調講演 11/17水曜日、10時〜10時50分
○ 基調講演講師 細川瑞子氏(全日本手をつなぐ育成会・権利擁護委員・中央相談室長)
○ 基調講演テーマ「身上監護の福祉システム化をめざして〜本人の『生きる』を支援するために〜」

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【講演内容】

見守りの重要性

 細川氏は、「本人が最善の利益を得るには、『後見プラン』作成後の見守りが重要」と、次のように述べる。

1 「ケア・マネジメントが有効であり、『後見プラン』作成が本人の最善の利益に適うものであるためには、協議によって決定に至ることが重要である。」
 
2 「しかしながら、ケア・マネジメントの土台となる情報収集が不十分であったり、あるいは間違っていれば、どれだけ多くのサービスが準備されていても、ケア・マネジメントは不適切なものとなる恐れがある。」

3 「そのような事態を避けるためには、十分なアセスメントが必要になるが、その際には本人の生育や現況、本人の希望、潜在的なニーズ、将来予測等、さまざまな状況をしっかり把握しておくことが必要であることは言うまでもない。」

4 「そして、一旦、後見プランが決定され実行に移された後も、本人の実態や生活環境がどのように変化するか、目が離せない。」

5 「ここで、最も重要となるのが、『見守り』である。」

6 「どのような重要な法律行為であっても、決定に至るまでの準備段階には、情報収集等さまざまな事実行為が欠かせない。」

7 「そして、後見プランの実行に当たっては、本人の判断能力が不十分なことからみて、その状況の変化を捉えるためには、見守りが欠かせない。」

8 「本人の申し出を待つことには困難があろうし、関係者の通知も重要ではあるが、福祉である以上、本人が生活している現場には足を運び、本人のQOLの状況について、さまざまな面から検証することがなにより重要である。」

9 「その際には、鋭い観察眼と感性、そして本人との信頼関係が必要であることは言うまでもない。」

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 以上、本人のケア・マネジメントにとって、『後見プラン』作成後の『見守り』の重要性を指摘している。
 いくら理想的な『後見プラン』を作成しても、それがプランどおり実施されているかどうか常時スクリーニングして、今の状況がどうなっているか、問題がないか点検する必要がある。
 この点検作業を『見守り』という言葉で表現している。
 Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)という、PDCAサイクルがきちっと機能してこそ、『後見プラン』作成の重要性がより明確になる。
 しかし、PDCAサイクルをみてもわかるとおり、『後見プラン』作成しただけでは、本人の最善の利益を得ることができない。
 それは、Plan(計画)はあくまでもPDCAサイクルの一部でしかないからである。
 後見PlanにそったDo(実行)がどうなっているか、Check(評価)が『見守り』である。
 『見守り』Check(評価)によって、Action(改善)することでより良い本人の最善の利益につながってくる。

 ただ、こうした形式的・理念的な考えだけでは、実質的に改善ができるわけでない。
 また、こうしたことを成年後見制度の中に法として定め、後見プランがうまく機能するシステム化が求められる。
 さらに、『見守り』という観点でいうと、後見人一人だけで限界があり、本人を取り巻く関係者たちがチームとして、本人の最善の利益に取り組むことが大切となる。
 チーム内の強力な連携・協力がなされる体制のモデルを、今後たくさん生み出すことである。
 当然、こうしたことにかかわる人たちに対する報酬をどうするかも重要である。
 関係者の単なる頑張りとか、努力に任せてなんとかできるような問題でない。
 このへんの試算がどうなっているのか。
 整備すべきことはまだまだたくさんあるというのが実感である。
 (ケー)
 
 (第20回目に続く)

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