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 知的障害のある人向けわかりやすい情報紙「ステージ」の編集方針で大事されたことを以下に述べている。
 それは視覚的に見やすいということである。
 ぱっと見て理解しやすいことを心がけた。
 本人たちにとってあまり抵抗なく理解できるようにした。
 視線の移動を少なくした。
 重要な語は目立つようにした。
 改行も意味の切れ目になるようにした。
 配色の統一化を図った。
 以下の引用では、そうしたことについて説明している。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第28回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.2 「ステージ」作成における「わかりやすさ」

 視覚的な配慮として,できる限り視線の移動が少なくすむような配置が心掛けられている.
 また,文章の中で重要な単語は赤または太字で表示 し,その部分だけ拾い読みをしても概略が理解できるような工夫がある.
 さらに,改行は旬読点や意味の切れ目に合わせて行っていること,
 紙面ごとに配色が統一してされており,振り仮名の色も合わせてあることも特長として挙げられる.

(つづき)

【引用終わり】



 熱心な読者はいたはずである。
 「ステージ」発行を楽しみにしている人がいた。
 バックナンバーを大事にとっている人もいた。
 何度も繰り返し読んでいる人もいた。
 これから、こうした読者の期待に応えられる新たな取組が必要である。
 わかりやすい情報提供のあり方を具体的に示すためにも。
        
  (ケー)
 「わかりやすい」情報提供紙をうたった「ステージ」でいかにしてわかりやすくしていたか。
 それが2点あった。
 一つが、視覚的に見やすくする。
 二つが、わかりやすい文章にする。
 こうした工夫による編集を行った。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第27回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.2 「ステージ」作成における「わかりやすさ」

 「ステージ」の「わかりやすさ」への工夫のノウハウは,2つに大別される.
 一つは視覚的な見やすさへの配慮,
 もう一つはわかりやすい文章への配慮である.

(つづき)

【引用終わり】



 見やすい配慮は、写真、図、挿絵、表などの多く取り入れた。
 また、その配置や大きさにも気を遣っている。
 文章も単文、短文、ルビ、難しいことばは言い換えるといった配慮もした。
 わかりやすくするといっても、単純でない。
 小学生1~2年程度に合わせたものにしていく。
 世の中の時事的内容を、わかりやすく伝えるといっても簡単でないのだ。 
      
  (ケー)
 知的障害者向け情報提供紙「ステージ」は、障害のある当事者も編集スタッフとして参加した。
 編集長は、知的障害のある人が務めた。
 画期的な体制で臨んだと言える。
 そうした人たちは、どんな意見を述べたのだろう。
 興味深い。
 最初は慣れず戸惑いも多く、意見らしい意見も言えなかった可能性がある。
 でも、何度も編集会議に参加するうちに、意見も述べるようになったはずだ。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第26回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.1 「ステージ」とは

 編集会議のメンバーは,新聞記者・支援者・軽度または中度の知的障害者・育成会編集担当職員・オブザーバーなどで構成されている.
 2011年6月以降は,知的障害のある編集委員の一人が編集長を務めている.
 通常,1つの号の制作過程において,2〜3回の編集会議が開かれる.
 1回目は掲載内容の検討による紙面企画である.
 この際には,知的障害者の興味・関心や社会的な状況などをふまえた議論がなされる.
 さらに2回目は,「わかりやすい」文章で書かれた原稿の読み合わせを行う.
 この時,どのような単語や言い回 しがわかりにくいのか,また,どういう言い方に変更することでわかりやすくなるのかが議論される.
 3回目は紙面のレイアウトや最終校正,確認等である,

(つづき)

【引用終わり】



 障害のある当事者ができっこないといった思い込みが強い。
 それで何でも支援者側がやってしまう。
 障害者の参加は形だけになってしまいがち。
 支援者は支援に値しないことをやっていることに気づかない。
 障害者がいかに参加するかを吟味しなければならない。
 障害者のできることを適切に支援することができるようにしたい。
 支援付きの自立をどのように組み立てるかだ。
 そこには、時間の制約、人手の制約等がある。
 それに合わせた体制が必要なのだ。
 「ステージ」の編集会議ではどのような配慮がなされたか。
 興味のある所である。
      
  (ケー)
 「ステージ」は読者のニーズを踏まえて、記事を掲載している。
 想定している読者は、文字理解が可能な軽度の知的障害者である。
 紙面は、写真・イラストのスペースも大きい。
 目で見てもわかりやすい紙面づくりに努力している。
 内容も興味の引きそうな身近で話題になっていることを取り上げている。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第25回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.1 「ステージ」とは

 「ステージ」の読者層は文字によるコミュニケーションが可能な軽度の知的障害者と想定されている(野沢 , 2006b).
 紙面の内容は生活年齢と当事者の興味・関心に即した話題が選択される.
 具体的には,1ページは関心の高い時事の話題 ,2〜3ページはニュース及びニュースダイジェスト,4ページは趣味・芸能人へのインタビューなどのエンターテインメント,5ページはスポーツ,6ページは暮らし(生活に関連する・役立つ特集記事),7ページ は各地の特別支援学校の特色ある取り組みの紹介・読者からの反響・時期ごとのテーマ記事など,8ページは特集である.

(つづき)

【引用終わり】



 熱心な購読者はどういう人たちだったのだろう。
 そうした人たちからの声を聴きたかった。
 休刊になって残念な声も多くなかったのだろうか。
 読者の声が編集側にどのように伝わっていたのかなあ。
 休刊を惜しむ声がどの程度あったかである。 
      
  (ケー)
 社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会(現在、全国手をつなぐ育成会連合会に改組)では、「ステージ」という知的障害ある当事者向け刊行物を発行していた。
 1996年~2014年まで18年間発刊していた。
 残念ながら、現在休刊している。
 休刊の理由は、読者が減り、資金的に困難な状況にあるためらしい。
 「ステージ」は、当事者向けの「わかりやすい」情報提供のあり方のモデルであったと言っていい。
 こうしたものを今後どのようにすれば発行できるか模索する必要がある。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第24回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

3、 「ステージ」の実践からの示唆

3.1 「ステージ」とは

 「ステージ」とは,育成会が毎日新聞社の記者らと協力して1996年に創刊 した,
 新聞の体裁をとる定期刊行物である.
 季刊であり,年4回のペースで発行されていたが,2014年4月より休刊している.
 「みんながわかる新聞」というスローガンが掲げられており,スウェーデンの「8SIDOR」を模して作られている.
 A3判で8ページ,平易な文章で書かれており,漢字には全て振り仮名がつ く,
 また ,写真や図やイラストが多用されている,
 知的障害者を対象として,全国規模で時事情報の継続的な配信を行っている紙面媒体としては国内で唯一である.
 創刊時は5万部,その後1996年から2009年度までは毎号約5,500部で推移していたが,2010〜2011年度は毎号約11,000部,2012年度は毎号約12,000部を発行している
     
(つづき)

【引用終わり】



 以前のように「ステージ」が印刷物として発行するのは難しいとすれば、メールマガジンとして発行できないものか。
 ただ、読者をどのように獲得するか。
 どの程度ネットを利用し、活用している当事者がいるか。
 また、どの程度の課金があればこうしたことが実現できるか市場調査が必要だ。
 それに、編集や取材を担当する人たちがいる。
 ネット環境を構築する技術者もいる。
 こうしたことに興味を持って協力する当事者たちを参加させることだって大事になる。
 課題は多い。
      
  (ケー)

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