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 シドニー大学障害研究センターでの研修プログラムについて紹介している。
 知的障害者に対して、どんな教育内容を実施し、どんな風に普及しているか。
 当事者たちの生の声も聞くことができた。
 さらに、その教育の評価方法も明らかにされた。
 隠し立てなく洗いざらい実践内容を学ばせてもらった意義ある研修だった。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第209回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第3章 オーストラリアにおける知的障碍者の高等教育保障

第4節 シドニー大学視察概要

3 CDS(Centre for Disabilities Studies 障害研究センター) 研修プログラムの内容

 まず最初に、センター職員、IEP を受けている学生とその保護者、支援員、そして我々のチームがそれぞれ自己紹介を行い、それぞれがどういった活動をしているのかなどについて話した。

  プログラム1の講師、Friederike Gadow 研究員は言語病理学を専門としており、これまでに IEP(統合教育プログラム)の研究に携わってきた一人である。
 講義の内容は、シドニー大学における統合教育の実情である。
 それは、国連障害者権利条約第 24 条を基本的な根拠とするものであり、これまで、世界で知的障碍者における高等教育推進のイニシアティブをとっている大学等の紹介と、また、このセンターにおいてどのように統合教育が始まったのかについて話された。
 また Jamima MacDonald 研究員は主に教育関係に携わっており、現在の活動の内容や今後の課題について話した。

 続いてプログラム 2 の当事者学生らへのインタビューでは、実際に IEP を受けている当事者より生の声、どのような体験をしているのか、また自らはどのような成果を感じているのかなど、大学生活の当事者ならではの発言があり、さらに保護者から見る当事者の様子などについても意見発表があった。

 プログラム 3 では、心理療法を専門としており、このプロジェクトのマネージャーを務めている Kylie Gorman による「CDS 教育パ
ッケージ~本人主体~」の説明が行われた。
 そのパッケージは、障碍者を対象とした教育者や支援者に対する障碍者支援研修プログラムであり、センターで行われている教育方法を一般向けに提供し、研修を受けたのち社会全体の理解を深め、さらに広げていこうとする活動であり、これまでに 600 人以上の一般受講者がおり、年々増加傾向がみられるとのことであった。

 プログラム 4 では、生涯学習の重要性について Trevor Parmenter名誉教授による講話があった。
 Parmenter 氏は 1974 年マッコーリ大学で研究を重ね、知的障碍者が中等教育を修了した後も、さらに学べる環境が必要であると考え、社会に出る前の準備機関として、「Work Preparation Center」(職業準備センター)を立ち上げた。
 その結果、高等学校卒業後のさらなる教育というものの重要性について確信したという。
 その活動は世界に広がり 1999 年には IASSIDD(国際知的発達障害学会)の会長を務めた実績を持つ。
シドニー大学でセンターを創立させ、現在も、障碍者にも教育の機会を設ける必要性について様々なところで講演を続け世界へ発信している。

 プログラム 5 では、支援ニーズのための方法と評価について Sam Arnold 氏がプレゼンした。
 Arnold 氏は様々な実態を分析する中で、当事者に必要な支援とは何か、またどの程度の支援が必要とされるのかについて研究を深め、実践に活用している。
 そこで紹介されたのが「I CAN」という評価ツールである。
 このツールを繰り返し使っていくことでどれだけの成長が見られるかなど数値として現れること、このシステムがどのような役割を果たしているのかなどについて話された。

 

【引用おわり】

 今後、「ゆたかカレッジ」において参考にすべきことも多かったのだろう。
 意義ある研修となった。
 特に当事者の実態分析などに活用する評価ツールなどはすぐにでも応用できるものだったに違いない。                 

(ケー)
「ゆたかカレッジ」研究チームの視察に際し、シドニー大学CDSは研修プログラムを準備してくれた。
 それも1日がかりの本格的な内容のものである。
 診察団としては、大歓迎を受けた。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第208回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第3章 オーストラリアにおける知的障碍者の高等教育保障

第4節 シドニー大学視察概要

2 CDS 研修プログラムの概要

 2015 年 12 月 2 日、CDS は、我々「ゆたかカレッジ」研究チームのために、10 時から 17 時までの間に 5 つの研修プログラムを用意した。
 その内容は以下のとおりである。

プログラム 1 統合教育プログラム「IEP」(Inclusive Education Program)のプレゼンテーション
(Friederike Gadow,Jamima MacDonald)

プログラム 2 当事者学生、家族との意見交換
(ランチを取りながらの意見交換)

プログラム 3 「CDS 教育パッケージ~本人主体~」のプレゼンテーション(Kylie Gorman)

プログラム 4 「生涯学習の重要性」の講話(Trevor Parmenter)

プログラム 5 「支援ニーズのための方法と評価」(I Can)のプレゼンテーション(Sam Arnold)

 

【引用おわり】

 以上のような研修内容を準備してもらったことで、大変意義ある研修ができたはず。
 知的障害のある人たちにとっての高等教育のあり方を明らかにすることができた。
 ゆたかカレッジとして参考にすべきことを大いに学べた。
 シドニー大学とゆたかカレッジ共に刺激し合うことができた機会となったのだ。                        

(ケー)
 オーストラリアのシドニー大学には障害研究センターが設置されている。
 専門スタッフを集め、理論研究や実践研究を行っている。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第207回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第3章 オーストラリアにおける知的障碍者の高等教育保障

第4節 シドニー大学視察概要

1 CDS(Centre for Disabilities Studies:障害研究センター)の概要
 
 1997 年、オーストラリアニューサウスウェールズ州のシドニー大学 Medical Foundation Campus において、発達障碍に関する研究を行うことを目的として、Trevor Parmenter 教授らがシドニー医科大学と協力し「CDDS」(Centre for Developmental Disabilities Studies)を創立し、同教授が初代センター長に就任した。
当初は発達障碍に特化した研究を行っていたが、2008 年、研究を拡大し様々な障碍についての研究行うこととなり、名称も「CDS」(Centre for Disabilities Studies)に変更された。

 このセンターは非営利団体で、ニューサウスウェールズ州政府や国際機関とも協力関係をもちながら運営されている。
 6 年前にセンター長が Patricia O’Brien に変わり現在に至っており、研究・評価・コンサルティング・専門の発展・トレーニング・臨床サービスなど行い、多くの分野で障碍者の生活向上を目指している。

 このセンターのビジョンは、「変革のための能力構築」である。
 このセンターでは、様々な活動を行っている。
 まず、研究活動である。
 障碍者に関する研究を非常に活発にやっており、それは国内ばかりではなく、国際的にも重点を置いている、
 また、国際的な活動を通じて、様々な研究成果を共有し、洞察力や経験と実践の成果を国際的にシェアし、様々なプロジェクトの設計や開発を進めている。
 次に、知的障碍者に対して、卒業証書を取得できるためのコースを設けている。
 さらに、本センターでは、2つのクリニックを運営しており、障碍学生のための医療活動も行っている。

 センターに勤務している人は、医療関係者、健康科学研究者、教育者、心理学研究者、言語療法士、社会学者、法律関係者など専門職スタッフが研究チームを構成し、臨床的な研究や、構築した理論を現場に適応することによって、障碍者の生活をより向上させていくための実践の発展を目指している。

 

【引用おわり】

 シドニー大学には知的障害者が卒業証書を取得できるコースもある。
 実践的な研究を通じて、障害者のためのより良い生活のあり方を明らかにしている。                        

(ケー)
 知的障害のある子と親との関係では、それぞれの権利を守れることが重要。
 ただ、本人のことより親の意見が優先されがち。
 それについてはスタッフが調整できるようにすることである。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第206回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第3章 オーストラリアにおける知的障碍者の高等教育保障

第3節 移行と成人期

2  「暫定ライセンスを持つ大人」知的障碍を持つ若者のための成人の概念

 子どもの権利と親の権利について、どう折り合いをつけるかということがあります。
 18 歳以上は大人とみなされるわけだから、いろいろな情報を知る権利があるけれども、親としては子どもにしてほしくないこともかなりあります。
 そういう差もスタッフにとってはかなり大きな問題となっています。
 このようなケースについては、法律的にこうだと一概に言えないところがあるのです。

 

【引用おわり】

 スタッフは親子の関係がうまくいくよう支援する必要がある。
 そうした力量が問われる。
 それがスタッフの専門性である。                       

(ケー)
 知的障害者が大人になる移行期、十分な福祉サービスが整備されてない。
 オーストラリアタスマニア州における課題である。
 サービスの情報が供用されてない問題もある。
 障害のある子を持つ親たちに対するサービスも不十分である。

 以下において、そうした内容が詳しく述べられている。  
 本報告書の引用は第205回目だ。
 
 

【引用はじめ】

file:///C:/Users/仁/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/ZKHT9TQV/kaigaishisatsu.pdf
諸外国における 知的障碍者の大学進学 ~アメリカ・カナダ・オーストラリア・韓国の現状~
社会福祉法人鞍手ゆたか福祉会 海外知的障碍者高等教育研究班
長谷川 正人・長谷川 美栄・志免木 章・井手 祐輔/他
2016年11月30日

第3章 オーストラリアにおける知的障碍者の高等教育保障

第3節 移行と成人期

2  「暫定ライセンスを持つ大人」知的障碍を持つ若者のための成人の概念

 移行期においてサービスを提供する機関もたくさんあるのですが、15 歳から 25 歳の人に対して、ここはこの部分、ここはこの部分といった形でサービスを提供するように統一されておらず、かなり頻繁に変わってしまうということで、親としてはいったい何を支援してもらっているのかわからないという問題もあります。
 この問題は実際にタスマニア州で起こっています。
 この状態がうまく解消できればと思います。

 どういうサービスがどこであり、そしてそのサービスを受けるためにはどうしたらいいかといった情報が供用されてわかる場所があるといいですね。
 それが一地域だけでなく国全体、国際的なまとまりになっていくことを願っています。

 ID の子どもたちの権利ということをよく言います。
 また、その子たちの世話をしている親の権利がどうなのかも、今問題になっています。
 子どもはこういう権利があるということに対して親が、「じゃあ、私たちの権利はどうなの」と問いかけることもよくあります。
 これから年をとっていく自分たちの権利はどうなのだということです。
 ですから、障碍を持つ本人ばかりでなく、その家族あるいは介護する両親の権利も考える必要があります。

 スタッフが在宅の支援に行ったが、提供しようとする支援が親の考え方と違うことがあります。
 職員にとっては障碍者にとって最善の支援をしたいけれども、親にも支援を選択する権利があるということで、この場合どう対処すべきか、現在はその方法がないということで個人個人が自分の倫理観で判断しているという状況があります。

 

【引用おわり】

 結局、スタッフによる福祉サービスのあり方もスタッフまかせ。
 オーストラリア社会としての統一的な対応がなされていない。
 スタッフ個人の努力のせいにされている。
 社会全体の統一的な福祉サービスがなされることが求められている。                      

(ケー)

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