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 土本秋夫氏の文章は、本ブログでもつい最近取り上げた。
 知的障害のある立場から、「じょうほうのバリアをなくしてほしい」という訴えである。
 こうした訴えは、一般の社会に浸透してない。
 これが現状だ。
 社会における知的障害者に対するわかりやすい情報提供がなおざりにされている。
 多くの人たちがそのことに気づいていない。
 気づいていてもどうすればいいかわからない。
 確実な方策が見出されていない。
 多くの課題がある。
 その克服のために多くの人たちの結集が必要だ。

 そうした問題提起のきっかけとなるのが以下の第4回目の引用である。 



【引用はじめ】

大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 2555 号 2015.7.28 発行

知的障害者への情報提供――わかりやすい情報提供の実現に向けて
打浪文子 / 障害学
シノドスジャーナル 2015 年 7 月 28 日

知的障害者への情報提供の必要性

 「自分たちは かんがえても うまくひょうげん することが むずかしい。
  どこが 人と ちがうのか あいてに つたえることが むずかしい。
  おや まわりの人の つごうで ふりまわされている。
 自分たちが どうやって わかりやすい じょうほうを もらい けいけんをし、たっせ いかんを えていくかです。
 そのために じょうほうの バリアを なくして ほしい。
 それが ごうりてき はいりょ です」(原文ママ)
  (土本秋夫(2011)「バリア(かべ)とおもうこと」『ノーマライゼーション』31(12),31-33.)
上記の文章は、知的障害のある方によるものです。

【引用終わり】



 土本氏の訴えは次のとおりとなる。
 1. 自分たちはうまく表現できない。
 2. 相手とどう違うかを伝えるのが難しい。
 3. 親や周りの人の都合で振り回されている。
 4. わかりやすい情報がほしい。
 5. 情報のバリアをなくしてほしい。

 こうした訴えを受け止め、課題解決に向けた取り組みをしなければならない。  
 
(ケー)
 知的障害者にとって、今まで確実な情報提供の必要性について重要視されてこなかった。
 関係者が代わってやればいいとされてきた。
 知的障害者は分かるはずがないといった思い込みも強かった。
 それが家族や支援者にもあった。

 そうした問題提起が以下の第3回目の引用である。 



【引用はじめ】

大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 2555 号 2015.7.28 発行

知的障害者への情報提供――わかりやすい情報提供の実現に向けて
打浪文子 / 障害学
シノドスジャーナル 2015 年 7 月 28 日

知的障害者への情報提供の必要性

 情報機器を使用する際や日常生活における情報伝達において、知的障害者自身が情報アクセスの主体であるということは、本人にも支援者や家族にも意識されにくい状況にありました。
 情報伝達やコミュニケーションが難しければ家族や支援者が代読・代筆や意思伝達をすればよいという考えが主流であったからです。
 ですが、知的障害者がいつでも家族や支援者から援助を得られる状況にあるわけではありません。
 また、時には家族や支援者こそが意識的・無意識的に情報伝達やコミュニケー ションを妨げてしまう場合もあります。

【引用終わり】



 知的障害者の生活が充実したものになるためにも、わかりやすい情報提供が大事である。
 そうした配慮が日常的に行われれば、生活が豊かになる。
 より自立した生活が可能となる。
 わかりやすさを追求する社会であれば、より一層の共生が実現できる。 
 
(ケー)
 知的障害者に対する情報提供は、今まで十分なされてこなかった。
 例外的に関係者などが細々と努力してきた程度である。
 どうせわからないからとされてきた。
 これでいいのだろうかという声が、少しずつだが障害のある当事者やそれを取り巻く関係者から起こってきている。
 それは人権擁護や、障害者差別解消法の推進といった立場からも出てきている。

 そうした問題提起の内容に関しての第2回目の引用である。 



【引用はじめ】

大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 2555 号 2015.7.28 発行

知的障害者への情報提供――わかりやすい情報提供の実現に向けて
打浪文子 / 障害学
シノドスジャーナル 2015 年 7 月 28 日

知的障害者への情報提供の必要性

 知的障害者は日常生活において、書類等の言葉の難しさと、その場からの疎外を常々感じています。
 情報認知や理解、意思疎通やコミュニケーションに難しさを抱える知的障害者にとって、一般的な文章表現や表記はわかりやすいものではありません。
 しかし、それは単に文章や内容が難しいからなのでしょうか。
 私たちでも難しさを感じる例はあります。
 大抵の場合は「読み手に適したかたち」になっていないことがほとんどです。
 これまで、知的障害者がさまざまな情報に「直接」アクセスすることは、日本の社会においてほとんど想定されてこなかったと言えます。

【引用終わり】



 知的障害者にとって、わかりやすい情報提供の必要性について理解を広げなければならない。
 バリアフリーが世の中に浸透し始めていると同じように、わかりやすい情報提供のあり方を広めることが大事だ。 
 
(ケー)
 私たちが日常接する書類でわかりにくいものは多く見かける。
 そういうものが出回っているのだから、知的障害者にはなおさらの感がある。
 知的障害者のとまどいは、私たちの想像以上のものだろう。
 こうした観点を掘り下げようというのが、以下の引用である。

 本引用の第1回目である。 



【引用はじめ】

大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 2555 号 2015.7.28 発行

知的障害者への情報提供――わかりやすい情報提供の実現に向けて
打浪文子 / 障害学
シノドスジャーナル 2015 年 7 月 28 日

知的障害者への情報提供の必要性

 区役所・病院・銀行・法律関係などで手続きをする際、書類や説明のわかりにくさに頭を悩ませた経験はないでしょうか。
 また、何かの会議や話し合いに参加する時、資料が外国語や専門用語だらけだったらどうでしょうか。
 そんな場面に遭遇した時、「誰か、わかる ように説明してください」と言いたくなるでしょう。

【引用終わり】



 公的文書をわかりやすいものにしてほしい。
 すっと頭に入るものになれば良い。
 読者のことを想定したものを心がけて作成することを望む。
 読者とは予備知識ない人のことである。
 専門的な文書でないのだから。
 不特定多数の人のことを考慮したものである。
 
(ケー)
 下記に引用した文章は、土本秋夫氏のものだ。
 打浪文子氏のブログより再引用した。
 知的障害者として情報のやりとりの難しさを訴えている。
 わかりやすい情報提供の必要性を訴えている。



【引用はじめ】

https://plaza.rakuten.co.jp/allarounder/diary/201508210000/
2015.08.22 知的障害者への情報提供――わかりやすい情報提供の実現に向けて(20)

打浪文子 / 障害学

「自分たちは かんがえても うまくひょうげん することが むずかしい。
 どこが 人と ちがうのか あいてに つたえることが むずかしい。
 おや まわりの人の つごうで ふりまわされている。
 自分たちが どうやって わかりやすい じょうほうを もらい けいけんをし、たっせいかんを えていくかです。
 そのために じょうほうの バリアを なくして ほしい。
 それが ごうりてき はいりょ です」(原文ママ)
(土本秋夫(2011)「バリア(かべ)とおもうこと」『ノーマライゼーション』31(12),31-33.)

上記の文章は、知的障害のある方によるものです。

【引用終わり】



 知的障害者は、「親や周りの都合に振り回されている」という言葉にどうこたえるか。
 今の状況を改善しなければならない。
 道遠い状況にある。
 知的障害者が置かれた困難な状況を理解する人たちを増やさなければならない。

(ケー)
7月28日(金)開催予定
「障害のある人が地域で暮らすには
~わかりやすい医療、保健、福祉のお話~


会場の収容人員を超えましたので、
参加申し込みを締め切らせていただきました!


参加申込締切(縮小版)

当日、椅子を増やして対応させていただきますので
会場にゆとりがありません。
ご不便をおかけしますが、なにとぞご了承くださいますようお願いいたします。


ご訪問ありがとうございます。事務局(F)

 現在の社会にあって情報化が進んでいる。
 情報機器の発展はすさまじい。
 そうした中で情報格差も大きい。
 情報量も多く、内容も複雑になっている。
 知的障害者にとって、こうなると生活しやすいとはいえない。
 いかにすれば、生活しやすくすることができるか。
 「わかりやすい」情報提供が求められている。
 こうすることで、知的障害者はもちろん、情報弱者と呼ばれる人にとっても朗報である。

 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第54回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

5. 今後の課題    一 「わかりやすい」情報提供へ向けて一

 情報化社会はさらなる通信技術の発展によって,より早く,そしてより広がりつつある.
 その傍らで,言語がもつ表記や表現の難しさという側面に翻弄され,情報の受発信の場から排除され続ける人々の存在を見逃してはならない.
 彼らを「知的」障害者と為しているのは,言語使用において無意識に優位な立場に立つわれわれに他ならない.
 そのことを踏まえつつ,「わかりやすい」情報提供を推進していく必要がある.

(おわり)

【引用終わり】



 打浪論文を54回にわたって引用させてもらった。
 わかりやすい情報提供誌「ステージ」の編集会議に関する論考という視点は、ユニークであった。
 知的障害者独特の理解を実証する内容を示してくれた。
 これを手始めにさらなる検証を期待したい。              
        
  (ケー)
 「やさしい日本語」は、非日本語話者や小三程度の人たちに対する試みである。
  「NHK NEWS WEB EASY」という2012年から始まった番組である。
 知的障害者の目指す「わかりやすい日本語」とは共通点も多い。
 しかし、わかりやすい情報提供誌「ステージ」の実践と共通性もみられるが、違いも明らかにある。
 
 打浪(古賀) 文子氏の論文からである。
 本論文の紹介は第53回目である。連続で紹介している。



【引用はじめ】

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jajls/17/1/17_KJ00009727988/_article/-char/ja/
社会言語科学
Vol. 17 (2014-2015) No. 1 p. 85-97
知的障害者への「わかりやすい」情報提供に関する検討 : 「ステージ」の実践と調査を中心に
打浪(古賀) 文子( 淑徳大学短期大学部こども学科 )

5. 今後の課題    一 「わかりやすい」情報提供へ向けて一

  「NHK NEWS WEB EASY」も「ステージ」も,視覚的に見やすく配慮されている点や小学三年生程度の日本語能力をもってすれば読めるという点から考えれば,時事惰報の伝達において一定の共通性を持つように見える.
 しかし,本研究で示唆されたように知的障害者の言語使用や「わかりやすさ」や「難しさ」の基準は明確ではないため,相違点が あることが推測される.
 今後は,「やさしい日本語」の対象者である非日本語話者や若年層との生活語彙の相違・共通性を明確にしながら,領域横断的な取り組みの可能性を探ることが求められよう.

(つづき)

【引用終わり】



 今後の研究課題としては、 「NHK NEWS WEB EASY」と「ステージ」などの比較研究を行うことである。
 相違点、共通点を明確にしたいものだ。
 それによって、わかりやすい情報提供のあり方の進展につながるはずだ。              
        
  (ケー)

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